最近まで「暴動」と聞くと何か野蛮で破壊的なイメージしか持っていなかった。<o:p></o:p>
法や秩序をないがしろにする、国家という共同体に対する、反逆行為という側面ばかりに注意が向かっていた。<o:p></o:p>
だから僕にはそれは無益で時間の無駄にしか思えなかった。<o:p></o:p>
公正な法の実現には公正な手続を踏むべきだと思っていた。<o:p></o:p>
でも暴動を起こす人々はみな既存の体制に絶望した人々だったとしたら・・・。<o:p></o:p>
これまでのやり方ではどうしようもならない、いつまでたっても自分の人生に価値を見出せない、このままでは鬱になりそうだと感じていたとしたら・・・。<o:p></o:p>
暴動を起こす人々は、一見すると話の通じない非人間的な人々のような感じがするけど、彼らもまた価値に飢えているとしたら、自分にも守るべきものが欲しいと切実に願っているとしたら、彼らの気持ちは人間的だから、心情的に十分理解できる。<o:p></o:p>