子供の頃、庭の砂場で砂の城を作り終わるとすぐに思いっきり叩き壊した。分かってしまうからだ。それが完全なものではないということが。
高校の美術の授業で石膏の人物像を描いている時、「うまい」とほめられたのに自分では納得できず、あれこれ手を加えていたら結局さらに納得できないものになってしまったことがある。
ガンダムのプラモデルを作っている時もそうだった。もっと完全なものにしようと思って、ああでもない、こうでもないとパテを塗ったり削ったりしているうちに自分は一体どういう形を求めていたのか分からなくなり、結局プラモデルを捨ててしまったこともある。
こういう傾向は今も引きずっている気がする。だから僕は人形を作るより集める方が好きなのだろう。
何かを創造する時にはどこかで完成させねばならない。たぶん芸術家と呼ばれる人たちはそういう経験を日々重ねているはずだ。芸術というものは大変だなぁと思う。
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