玉川上水みどりといきもの会議

玉川上水の自然を生物多様性の観点でとらえ、そのよりよいあり方を模索し、発信します

タヌキ

2016-04-03 04:06:06 | テーマ
タヌキ
<意義>
 玉川上水にはタヌキが住んでいることが確認されています。中型の食肉目で市街地に生き延びているのはタヌキくらいのものですが、最近は外来種のハクビシンやアライグマもいるようになりました。夜行性なので人目にはつきませんが、いるのです。自動撮影カメラの前に餌をおいておくと撮影されます。都市にタヌキがいること、玉川上水の意義などについては「タヌキ学入門」を読んでください。
 内容は自動撮影カメラによる撮影と、糞分析に分かれます。

1)自動撮影カメラによる撮影
<調査法>
自動撮影カメラを木にとりつけ、カメラの前に餌(ドッグフードとピーナツ)をおいておきます。設置したよくいつ、点検をし、その後は数日あるいは1週間後にカード回収、餌の追加をします。季節変化もあるはずです。



<道具>
自動撮影カメラ(カード、電池、)えさ

<その他>
タヌキ以外の哺乳類も撮影されると思います。そのときに新しい課題が見えてくるかもしれません。可能性があるのは、ネコ、ハクビシン、アライグマなどです。身近にこんな動物が暮らしていたことを知るのは驚きです。いろいろな動物が懸命に生きていることを知ることから考えることがいろいろあるはずです。

2)糞分析
<意義>
タヌキが何を食べているかを知ることはタヌキの生活の基本を知ることです。玉川上水のタヌキは残飯などを食べているかもしれません。これは糞を分析することで調べます。タヌキは雑食性ですが、基本は果実です。糞には種子が出てきますが、高槻は種子の名前がわかります。タヌキは果実を食べ、果実は「食べられる」といいますが、実はこれは正しくなく、植物がタヌキに果実を「食べさせ」種子を運ばせているのです。自然を調べると、そういう常識的な視点の改めることができます。

<調査法>
タヌキはタメフンといって同じ場所で繰り返し糞をするので、一度タメフンをみつければ回収できます。糞はふるいで水洗し、残ったものを顕微鏡で調べます。



 同時に果実をみつけたら採集して標本を作っておくと、タヌキの糞から出てきた種子の名前がわかるようになります。

<道具>
ゴム手袋、ポリ袋、ふるい、顕微鏡、スライドグラス、カバーグラス、ポリ容器

<その他>
タヌキの視線から上水をみるとどう見えるか、想像して童話を描くのもおもしろいでしょう。
ベリーは色も形も美しいし、種子は色は特別のことはありませんが、形はおもしろいです。これらを美術的に表現するのもおもしろいでしょう。玉川上水の一部でもよいから、花が咲き、実がなったら、徹底的に観察して記録するのはとても価値あることだと思います。





<追記>
津田塾大学の協力を得て、キャンパス内を調べたところ、タメフンがあり、自動撮影カメラを設置したら、タヌキが撮影され、生息が確認されました。糞の分析もはじめ、ギンナンや小鳥などが検出されています。
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