玉川上水みどりといきもの会議

玉川上水の自然を生物多様性の観点でとらえ、そのよりよいあり方を模索し、発信します

糞虫

2016-04-03 04:05:20 | テーマ
糞虫
<意義>人の習性として、生まれるもの、育つものには関心をもっても、排泄や死には蓋をするところがあります。実はもともとはそうではなく、子供は興味を持つのですが、大人がやめさせるために好奇心を封じられます。そのため糞虫や死体分解昆虫(シデムシ)などは「鼻つまみ者」とされます。しかし、こうした昆虫がいなければ野山はたちまち糞だらけ、死体だらけになってしまいます。研究レベルでも糞虫やシデムシのことはよくわかっていません。簡単でもよいから鼻つまみ者が偉大な働きをしていることを示すことは大きな意義があります。
 玉川上水をはじめとする都市緑地で注目されるのは、そもそも野生の哺乳類はほとんどいなくなっているので、糞虫やシデムシはいないかもしれないということ、だから実態調査をして、もしいれば(大発見とはいわないまでも)すばらしい発見といえます。もしいるとしたら、犬の散歩で糞が供給されてきた可能性があります。


オオセンチコガネ 糞虫とはいえ実に美しい

<調査法>
 小さなバケツを地面に埋めます。バケツの上に割り箸をわたし、その箸の中央に犬の糞を入れたティーパックを吊るします。そうすると糞の匂いに引かれて糞虫が飛んできます。バケツには雨よけの傘をつけます。夕方に設置し、翌朝回収します。1日に10個置きます。



<道具>
小さいバケツ、蓋、ティーパック、犬の糞、ピンセット、小瓶、マジックインク、昆虫標本箱、ナフタリン

<その他>
糞虫は糞の中に潜り込む形態、糞を処理する脚の形態など、非常に機能美がある。これを描いたり、拡大模型を作るなど、美術的才能を活かすことができる。
 飼育をすることで、糞分解能力を示すのもおもしろい。
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