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ホリデイ現役添乗員日記

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カトリーヌの倍返し ~シュノンソー城愛憎物語~

2013-09-15 23:10:05 | ホリちゃんフランス
ホリちゃんです話せば長くなることですが、ロワールのお城めぐりに行くと、必ずシュノンソー城に行きますから、宮廷をめぐる三角関係と不倫物語にどうしても触れざるを得ませんこの話をすると、ホリちゃんは興奮を抑えられず、つい過剰に感情移入してしまいがちなのですが、最近はセルフ・コントロールも上手になって落ち着いて話をします。やはり、親の都合で、14歳にして、政略結婚のため、フィレンツェのメディチ家からフランス王家に嫁ぐことになったカトリーヌ・ド・メディシスを不憫に思う気持ちが潜在的にあるのかもしれません

             

当時、ローマ法王のお膝元で先進国だったイタリアと仲良くして拍をつけるために、フランソワ1世は、息子で跡継ぎの国王となる、アンリ2世の嫁として、カトリーヌを迎えることになったのですこのとき、コック長や料理人を多数引き連れてきたため、イタリア料理やテーブルウェア、作法やマナーまでフランスに伝わって、フランス料理の伝統ができたといわれていますイタリアから恩恵に浴した点は多々あったはずですが、しょせんは貴族と王室の身分違いの結婚です。当時としては、前代未聞の常識外の結婚でした。格が上のフランス王室に嫁に来たカトリーヌにとっては、右も左もわからない未知の世界、立ち居振る舞いの要領を得ず、いじめにもあったことでしょう

              

14歳で嫁に来たカトリーヌの不安は察するに余りがあります。夫のアンリ2世は、正妻カトリーヌには目もくれず、自分の気にいった愛人とべったりの体たらくです。そんなとき、助け船を出して、要所要所でカトリーヌを救った人が、ディアンヌ・ド・ポワチエでしたその母親のような、実の姉のような、宮廷内では欠かせない恩人が実は夫の愛人であるとわかったときのショックはとても言葉に尽くせるものではないでしょうそうです!夫の愛人とは、ディアンヌ・ド・ポワチエでした!見かけよりは20歳は若く見えるという若さと美貌を誇るディアンヌとアンリ2世が並んで歩くと実際はディアンヌが20歳も年上だったのに、ちょうど年齢差のないお似合いのカップルに見えたそうです。容貌に恵まれなかったカトリーヌ・ド・メディシスはどれだけ内心憎しみと嫉妬で気が狂う思いをしたことでしょう。カトリーヌから見れば母親と娘くらいの年齢差のあるディアンヌが、宮廷内では自分を守ってくれる恩人であり、なおかつ夫の愛人である、という事実

             

しかし、カトリーヌには、先見性と深謀遠慮がありました。そのおかげで、受け入れがたい事実を、ディアンヌに対する笑顔と礼儀正しさで本心をカムフラージュしながら耐え忍んだからこそ、自分の時代がもてたのです。シュノンソー城の主人公となれたのです。

       

ディアンヌはご覧のように男性好みの女性です。

       

フランス王室の愛妾物語にも登場する「華のある」愛妾です。カトリーヌ・ド・メディシスは、歴史の上では、権謀術数の固まりであるとか、新教徒の虐殺にからんだ冷徹で冷酷な人物だと!、人気はイマイチです。
しかし、カトリーヌの名誉のために言わせてもらえば、14歳で異国の地に嫁いで、人脈も後ろ盾もなく生活し、なおかつ夫のアンリ2世はあの体たらくという情けない夫である、そんな過酷な現実を生きたカトリーヌを生かした原動力として、自分の「深謀遠慮」と自分の「知恵」以外、何を頼れば良かったのでしょうか?カトリーヌの時代は、王様の事故死の後すぐやってきました。すかさず、カトリーヌは、「神の喜び給わぬ不倫が宮廷内にあってはなりません。」という名言を残して、ディアンヌをシュノンソー城から追い出し、ショーモン・シュル・ロワール城に追いやります。

             

夫を亡くして後ろ盾を失いうろたえるディアンヌから住居を奪い、権力をはく奪し、カトリーヌの倍返し は完結するのです


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