昨日投稿で野田首相の手法について若干述べさせて頂きました。しかし投稿者としては若干、腑に落ちないのは何ゆえ首相はG20の場で国内問題である財政再建問題を述べたのかと言う事であります。金融、資産問題を考えるには二つの角度があると表題に述べたのはその事であります。
つまり一国の借金(貸金)問題を考えるには表題にあるように二つの角度が有りそれは、
①一国の総債権総債務を考え他国に貸し(債権)があるのかあるいは逆に借り(債務)があるのかと言う事であります。これは一国の対外純資産(逆は対外純負債)と呼び、日本は2010年末で対外的には純資産を持ち、その額は251兆4950億であり実に20年連続で世界一、一人当たりに直すと約200万円の純資産であります。
②二つ目として一国内の政府がどれだけの財政赤字を持っているかという問題でありましてこれは上記と分けて考えなければならず(それは一応国内問題であるからであります)、日本の場合、周知のように”国の借金”としては本年6月末で943兆円とされます。
ギリシャ等と決定的に違うのは日本も”国内的には”やはり政府は多額の負債を持っていますが、”対外的には”①で見たように全く世界一の金持ちl国であり他国からなんらか不審をもたれる事は無いと言う事であります。つまり投稿者が言いたいのは何故首相はフランスまで言って一国の財政問題を話すのかと言う事であります。日本のようなケースの財政再建はまずは国内問題でありそれを法人税で解決しようが所得税で解決しようがなんの問題も無いと言う事であります。
参照:世界の純資産・負債のグラフ
http://www.garbagenews.net/archives/1199207.html
▼▼▼恒常的経常収支黒字国日本の使命は何か
日本は上記示しましたように連続20年対外純資産世界一であり貿易黒字も続いているところであります。国際的ドル(-ユーロ)不換制の下では黒字を日本国内に金等で持ち運ぶ事は出来ません。一国の黒字は必ず他国の赤字をもたらしそれが金融的不均衡を齎す原因にもなりG20首脳宣言でも”大きな経常収支黒字を持つ諸国は為替レートの柔軟性拡大とともに国内需要を増加させる改革にコミットする”と言う事も言われ、これは一部報道では中国を念頭に置いたとも言っていますが当然日本にも当てはまる事であります。そう考えるなら消費税値上げ→内需縮小(不況)→輸出ドライブ→一層の経常収支黒字→国際不均衡増大という事でありこのぐらいの事は財務省の皆さんもお分かりかと思うのですが・・・