マクロ経済そして自然環境

経済的諸問題及び自然環境問題に感想、意見を書く事です。基本はどうしたら住みやすくなるかです。皆さんのご意見歓迎です。

民営←→官営は団扇(うちわ)の裏表??

2011-05-25 13:16:08 | Weblog

 本欄でも今回の原発事故に関し投稿者も一応の見解がありますので若干、書かせて頂きたく思います。

一つは以前、どこかで読んだのですが、原発には下請労働者が多数いると聞いていましたがここまでの経過でもそれが本当であったとやはり思われます。と言うのは特に始めのころ”協力会社”の社員と言う言葉がよくでましたが、それは要は下請け会社の人々であったであろうと言う事で、これはやはりいざと言うときに稼動的に動けなかっただろうと言う事です。(民営であれば”経費削減上当然でありましょうか)

常識的にいっても下請けの方に放射線が多く出ているところに”先頭にたってやってこい”とは言えないであろうと言う事です。

 

これもその一つですが、先般、経団連の会長が”政府の責任はどうなんだ”と言うような事を発言されていましたが、これは常識的に言っておかしいということです。何故かと言えば言うまでも無く今回の事故は”東京電力”と言う一民間企業が原因で発生したものであり、先般来の言葉で言えば”自己責任”であるからであり、”自立支援法”でも発動させなければダメでありましょうか?、又”規制緩和”の主張とどう整合するのでありましょうか?)

。原子力損害賠償法を考えて言っているのかもしれませんが、危険性の指摘はあった訳で”想定外”とは言えないで有りましょう。電力料金の値上げ等賛同する方は余りいないと思います。

 

 

 

 ここで考えるのは1980年代より天下の御旗のように”民営化”が叫ばれてきましたがやはりそれはかなり問題を含む事であったということです。

 

①例えばJR(旧国鉄)でありますがこれにしても東日本、東海、西日本は確かに本来的”株式会社”になっていますが、北海道、四国、九州は”特殊法人”なる性格不明の法人であり経営安定基金(経営の為の補助基金)からの収益でようやく成り立っているものであり、とても”私企業”とはいえない実態だと思われます。つまり都会を中心とした”いい処取り”をすればそれは黒字になるのが当たり前でしょう、というより旧国鉄時代から黒字であったのではないでしょうか?

又旧国鉄時代の不採算路線(投稿者が学生のころ旅行で行った北海道の多くの路線)が廃線になっています。これは地方の発展にとって当然マイナスに働いた事と思われます。

 

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 もう一つ変なのは例えば北陸等の”新幹線”建設でありますが、東日本等は”株式会社”でありますから自力で建設すべきと思いますが、現在工費の2/3が国、1/3が地方で税金で建設されている事であります。それを使って運用すれば誰がやっても黒字になるのではと言うのが投稿者の感想であります。因みにその建設費は”鉄道建設・運輸施設整備支援機構”なる”独立行政法人”を通じて建設する(出来上がった新幹線の路線を九州新幹線ならJR九州へ貸すという形をとる)というやや込み入った公共事業のようですが。

又ここでJR民営化路線時に於ける言わばある種トリックともいえることがあり、それは何かと言えば国鉄時代には新幹線等の建設費用は”国鉄の営業利益”から出すように定められていた”と言う事です。この事と上記を比べれば、87年当時37兆円以上にもなったとされる赤字はある意味当然といえるでしょう。そして当時はそれが国鉄職員の責任とされ民営化へと進んだわけです。

 

 

 

”国鉄”が民営化されて大きく変わったの事の一つは、移行のときに活動家が排除された結果として 、”国労(国鉄労働組合)”という日本でも基幹的労組(当時の国労方針の全てが正しいとは思いませんが)が力をなくし、それ以来日本ではストライキという言葉が死語になった事であります。結果的にはその後の”派遣社員制度”等の非正規労働者が大きく増加した事と無関係ではないでしょう。というより当然の結果でしょうか。

 

これらは、この民営化自体の裏側に何か意図的な胡散臭いものを感じるのは投稿者だけでしょうか。

 

 



  

 

 

②一般論として独占的(非競争分野)の民間企業、特に公共料金的分野は、”官営”のほうがよいのではと今回の事故から思う次第であります。なぜなら官営であれば、

イ)まず”配当”などは不要であり(その分料金が低下出来ますし)、

ロ)又現在の民営独占企業は、役員が大勢となり”億”まではいかないにしろ合計すればそれ近くの方が多いということです。因みに”官営”になればそれほど多い役員、顧問を作る必要は無く、給料も都知事でさえ年収二千数百万であり経費の削減も望めると言う事であります。(あまり給料の事を言うのは品性が欠けると思いますので言いたくはないのですが)

ハ)安全性の面でも有効であると思われます(利益追求のあまりの手抜き等はなくなると思われるからです。

 

 

③上記でも述べましたがやはり監督、規制が必要な分野はやはりかなり多いわけで、民営化されればその点でも不十分であると言う事であります

 

 

 

 

 

 

 

 

他にも論点は多いですが(郵政等)、”民営化効率論”と言うのは、熟慮が必要と言うべきでありましょう。あくまで経済政策理論として考えてと言う事です。因みに日本語版wikには民営化の目的の一つは、労組弱体化であるとされています。http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B0%91%E5%96%B6%E5%8C%96

 

コメント
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