マクロ経済そして自然環境

経済的諸問題及び自然環境問題に感想、意見を書く事です。基本はどうしたら住みやすくなるかです。皆さんのご意見歓迎です。

年金資金(GPIF)無謀株運用での損失を保険料値上げで?

2015-10-30 13:26:58 | Weblog

 今月先般の記事で(本投稿)野村証券アナリストの分析で今年7月~9月期で9兆数千億の損失を出したとされますが(全資産約140兆円 因みにGPIFは国民の厚生年金、国民年金の保険料を預かり管理・運用等している 昨年10月の運用方針変更(アベノミクスの一環)で株式での運用が全資産の50%(国内、外国)となりその分、安全性が高い国内国債運用が減額された。ハイリスク・ハイリターン型投資でギャンブル化した ちょっと考えても全資産の5割りを株に投入する等無謀としか思えないが)

 この9兆円と言う金額はリーマンショック直後の2008年10~12月期での損失が約5兆6千億と比べても大きい。問題はこの損失を誰が負担するのかと言う事であるが本日つけ東京新聞では同新聞の取材にGPIFでは保険料値上げで対応する事も考えられると答えたそうである。

 

既にアベノミクスは殆ど失敗と言うべきで日銀は2013年春から二年で物価上昇を2%にし、そこから資産価値が高まり景気が良くなるとしたが物価上昇は二年過ぎても日銀の主張のようにはならず、(円安部分のみは物価が上昇したが)ただ株価だけがこの間上昇した。(実体景況は殆どマイナスプラスの局面でしかない)しかしその株価の上昇はこの二年間の経緯を仔細に追えば分かるようにこれらGPIFを主体にした官製相場操縦である事は明白だ。ここにきてそれも息切れが見え、(既に資金運用の株式割合上限に近づきつつある)世界的株価下落局面ではその矛盾を全く露呈した。それが今回の損失であり、その無謀運用の尻拭いをこともあろうに保険料を上げる事もある 等とんでもない話である。

すでに日銀は大量の国債購入方針の変更のタイミングを失っているのではないか。年金資金の国債大量売りの状況下、日銀が国債大量購入の方針を転換すると言えば全くその瞬間から国債の暴落局面になるのではないか?一体下落が当然視される資産を誰が買うのか?カンポ、郵貯に買わせればという裏的認識もあるかもしれないが、そうすると今度は株式市場にGPIFに代わる勢力がいなくなるであろう。それは当然株式市場の停滞、下手をすれば下落に直結する

 

いずれにしても小手先で証券市場、株式市場のみを上昇させようとしてもそれには限界があると言う事は経済オンチの安倍首相には理解不能であろうが、目先を変えようとしてGDP 600兆円等およそ今の安倍式運営では不可能な事をぶち上げ、他方、野党から臨時国会開設の要求があっても逃げ回る。この小手先内閣をこれ以上政権の座に居座るのは止めさせようではないか。

 

 

 

 

 

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GPIF(年金資金)6~7月期 9兆円余の損失か。

2015-10-02 15:52:43 | Weblog

  日経の昨日(10月1日)朝刊に載っていましたのでもうご存知の方は多いと思いますが、GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)の運用資産137兆円であり、昨年10月の運用見直しで株式はそれまでの日本株、海外株、其々12%ずつであったものを其々25%にし、株式の合計は50%にもなっている。そこにきてこの間の世界的株安の中、運用成績が下がり野村證券のアナリストの分析では、7月~9月で運用損が9.7兆円になると見込まれるとしたもの。(この株式割合を増加させるのは全くGPIF資産の内の国債の売りによる-後は日銀任せと言う事である)

 

  既にGPIF総資産中株式の割合は6月末時点で国内株は23.4%であり殆ど上限に近くなっている。これ以上は蛸の足食いも流石に利かなくなったと言う事であろうか。運用損は2014年1月~3月期以来と言う事であり、又昨年14年度の運用益は15兆2千億円であったが、もし下落が続くようであれば更なる損失は明らかである。昨年末の運用委員会の報告ではリーマンショック級の打撃があった場合、変更後の現在の資産運用割合では損失は単年度で30兆円にもなる事が見込まれている。137兆の内の30兆であるからトンデモナイ話しである。(安定運用と言う立場からは当然債券主体が望まれる)

 

 ここでまたもそもそも論を話さなければ成らないが、金融商品はそれ自体が増殖すると言う事はあり得ず(金が金を産むという事は究極的には不可能である)全体の実質経済GDPの拡大の中で増えた金融部分から増殖するしかないのであり、このGPIFの蛸の足食いは当然限界にぶち当たる。安倍首相は元から衆議院選挙の時に“日銀に札をどんどん刷ってもらえ“と演説した全くの経済オンチ(この間の安保法の関連で言えば法律オンチである事も判明したが)であり、これでGPIFの株式投入資金が無くなれば、次は共済資金、次はかんぽ生命資金、次はゆうちょ銀行資金とつぎ込むであろう。したがって直ぐにいきずまると言う事はないかも知れませんが究極的には限界にぶちあたるでありましょう。

 

アベノミクスとか言っているが之を読む方は承知と思いますが、只の公的資金を使った官製相場操縦でしかない。(他にはとりたてて成果と言うものはみあたらない)おまけに悪いのは彼はこれで株価が保たれている間に安保法を通し、更に憲法改悪までやろうとしている。彼の本心でやりたいのはそれら旧日本的軍事独裁強国でありその為には手段を選ばない。年金がどうなろうと、ゆうちょの経営がどうなろうとそんな事は関係ないと言うのが本音である。(違うと言うならまともな政策体系を見せるべきであろう)更にいうなら自衛隊員が死のうと生きようとそれも関心が無い-あの国連での演説と国内での安保法の説明で雲泥の差があるのは明らかである。なんとしても全ての政治勢力、市民運動は力を集中してこの自公を権力の座から引き摺り下ろす事が必要であろう。

 

 

 

 

 

 

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