鉄道改善案

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路線都会度 -地価から路線を評価する-

2015年11月20日 | 鉄道一般
 鉄道路線沿線にはそれぞれ個性がある。首都圏や関西圏では、路線沿線ごとにそれぞれ文化が形成されていると言っても過言ではない。沿線を評価する指標は様々あろうが、ここでは地価について考えてみたい。
以下はやや古いデータだが、東急不動産が出している平成19年度の首都圏の地価である。山手線内が高いが、山手線外では高いエリアが東急東横線、東急田園都市線、小田急線沿線(世田谷区のエリア)に伸びているのが目立つ。


上地図の引用元へのリンク

この地価分布をみると、世田谷区エリアはより「都会的」にも思える。そこで路線を地価で評価する場合の指標として、「路線都会度」を考えてみた。地価が高いければ一般により都会的であるとの認識に基づいた命名であるが、「路線地価」でも構わない。算出法は以下である。

対象路線(区間)の各駅における(利用者数×地価)の合計/対象路線(区間)の全駅の利用者数の合計

数式で表すと、

駅利用者数:U駅の地価:P路線都会度:Lとすれば、L=Σ(U×P)/ΣU となる。単位は(円)。

首都圏通勤路線について、平成19年時点の路線都会度を上位7位まで見てみよう。(厳密性に欠けることを予め断わっておく)

1位 東急目黒線(目黒-日吉):613261
2位 京王井の頭線(渋谷-吉祥寺):587448
3位 東急東横線(渋谷-横浜):472606
4位 田園都市線(渋谷-中央林間):432847    
5位 中央・青梅線(新宿-高尾、立川-青梅):424868
6位 京王線・相模原線(新宿-高尾山口、-橋本等): 375995
7位 西武池袋線(池袋-飯能):353726

この場合、都会部に近距離の路線を持つ場合(京王井の頭線、東急目黒線など)は当然高く出る。どこで区切るかによっても当然変わってくる。小田急小田原線は全線では300000程と低めだが、新宿~成城学園前に限っては744411と非常に高くなる。実際は利用者がどの区間をどのくらい利用するかを厳密に測定把握してよりよい指標を開発する必要があろうが、その路線全体の「都会度」を示す大雑把な指標として参考にされたい。