WESTWOOD -手作りビンボー暮らし-

持続可能な社会とは、必要なものはできる限り自分(達)で作る社会のことだ。衣食住なんでも自分で作れる人が偉いのだ。

お人好しの日本人は、やっぱりアメ公の「家畜人ヤプー」なのか

2008年09月08日 | このごろ思うこと

 昨日は大江で農業体験ツアーの稲刈り。美しい棚田での稲刈り体験は、あらためておいしいお米を自給できる日本のよさと、それを口にできるありがたさ、大切さに想いを深めた一日であった。
 そんな夜、帰宅して見たTVから全く不愉快極まりないニュースとコメントが流れてきて、せっかくの気分が台無しになってしまった。

 三笠とかいうチンケな会社(だいたい最近よく続く食品偽装はチンケな会社ばかりだ)が、 政府から仕入れたミニマムアクセス米の「事故米」を「食用米」に転売してリスクのわりに割に合わない銭儲けをしたことがバレて問題となっている。まあ、おそらくヤクザな三笠とかいう会社に日ごろいじめられて、快く思っていなかった取引業者のどこかがチクってバレたのだろう。

 さて、この事件で一番ビビッているのは、三笠の社長でも「事故米」を食ってしまったかもしれない国民でもなく、この小事から大事に国民の目が向くことを恐れている政府だろう。もっともこれまでも騙し続けてこれたし、実はそれほど心配はしていないかもしれない。バカなマスコミも、国民の目をそらさせるのに役に立っているし。それにこのところ、「茶番総裁選」や「二大政党争い」、もともとヤクザの興行でさもありなんの相撲界の薬物汚染など、目くらまし事件にはこと欠かない情勢ではある。

 TVや新聞報道を見ていると、「事故米」を「食用米」として売った三笠や、「事故米」を卸業者に売った政府を咎めているものばかりだ。そんなことは誰が見たって悪いに決まっている。この事件の本質には、そんなケチな小悪よりももっと大きな問題があるのに誰も何も言わない。もともとコメンテーターがバカで気がついていないのか、あるいは意識的に触れないようにして国民に気づかせないようにしているのか(多分こっちと、日本の“知識人さん”もそこまでおバカではないと信じたいのだが)。

 まず、事故米を売りつけられた政府だが、そんなものを売りつけた国(どの国だかはお分かりですよね)に抗議も返品も不払いないしは代金返還補償要求すらもせずに、こっそり民間悪徳業者に流してしまっていたのだ。契約時に不良品に対する補償条項を交わしておくなど常識中の常識だろう。粗悪品と分かった時点でまず返品は世間の常識だ。お人好しにも程がある。アメ公の顔色ばかり伺って何も言えないのか。まったく情けない話だ。

 そしてさらにその裏に隠されたもっと重大な問題、いや別に隠された問題でも何でもない、ちょっと考えればすぐ分かる話なのだが。多くの国民がその国辱的取引に何も感じていない情けなさ。「ミニマムアクセス米」だ。政府の言う「WTOの取り決めで最低限輸入しなければいけない量の米」なのだという説明を能天気にも信じている、あるいは考えもしていない思考停止状態の国民が多すぎる。

 そもそも「ミニマムアクセス」とは、WTOウルグアイラウンドでの取り決め、「輸入品にバカ高い関税をかけて事実上輸入できなくするようなことは、“自由貿易”の観点からよろしくないのでやめよう。しかし『何でもかんでもオレの言いなりに買え』というのでは、おまえらも国民の手前困るだろうから、国産品と競争できるレベルの一次関税での輸入量を決めておき、それを越えた場合だけバカ高い関税をかけてもいいことにしてやろう」という、アメ公が持ち出した都合の良い妥協の産物なのだ。

 しかも「妥協の産物」といっても、「“自由貿易”をたてまえに諸外国に自国産品を制限無く売りつけたいけれど、一方で自国産品と競合する輸入品には高い関税をかけて入ってこないようにしたい」アメ公の身勝手さの妥協の産物ということであって、対等な国同士の交渉の結果の「妥協の産物」というのでは決してないのだ。

 「協定」は、断じて「最低限輸入しなければいけない米の量」なんかは決めていない(それでは建前の“自由貿易”が自己矛盾を起こしてしまう)。決められているのは「関税のかけ方」なのだ(それでも十分屈辱的だが)。

 はたして国民はこの馬鹿げた屈辱的「協定」解釈にいつ気づくのだろうか?

 

 


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