硝子戸の外へ。

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山口真帆さんの状況を推測する。

2019-05-07 21:36:06 | 日記
「めざましてれび」の中の情報で「山口真帆さん」という人が幾度となく登場していて、あまり気にしない程度に耳に入れていたのですが、今回卒業されるという事なので、個人的に思ったことを一石。

山口さんはアイドルになりたかった。活動を通じて、何かを得ようとしていたというのは、僅かな情報からも伝わってきていた。彼女の本心は測りかねるけれども、今朝の情報からは、ファンの人を大切にしようという意志を感じた。それは、高橋みなみさんや、須田亜香里さんと同質ではないかと思う。
それは、現代のアイドル像を踏襲しているといえるけれど、その生真面目さと彼女の容姿は、同性からしてみれば嫉妬の対象となったに違いない。

しっかりとしたビジョンがない自己の欲望に忠実な二十歳前後の女子が思い描く成功とは、承認欲求を満たしたセレブリティでリッチな生活を送る事であろうと思うけれど、そこに至る手段には、どうしても差が出てしまう。
地道な積み重ねが成功に至ることを知らない人が、近道を行こうとするのは自己の欲望に対して素直である為、自然であり、手段も選ばないであろう。
そして、組織の中で強者によって、組織が細分化してゆく現象は、学校で観られる光景の、それと同じである。そうなってしまうのは、見えている世界が自己の意思によって制限されている「少女」なのだから仕方がないのである。

それをうまくコントロールし引き上げるのが運営する大人達の仕事であるが、なぜか、そうはならなかった。
多くのメディアで語りつくされていると思うけれども、やはり、対応がまずいの一言に尽きる。

アイドルという「商品」が「貨幣」との交換条件であるから、個人とは言えどもアイドルという「商品」が多数の「ユーザー」へ向けているのだから、ユーザーの購買力を高める為には満足度を保たなければならない。また、「ユーザー」が多数である以上、「商品」が個人によって独占される状況にならぬよう気を配り、「ユーザー」の物語に「商品」が傷つくことなく、有形無形に「供給」され続けられるよう管理せねば、管理職の仕事とは言えないであろう。
少女たちの夢をかなえるチャンスの為の場所と修養する時間を、ユーザーに提供し、少女たちの懸命さが対価として交換される事で、初めて組織を維持できるのがアイドル業の原則である。しかし、それは、楽して得られるものではないのは、AKBの知名度が大きくなるまでの経過を知っている人達なら、よく理解できていたであろう。しかし、それが、後手に回ってしまうという現象を引き起こしたのは、SNSの情報発信力がグローバルなのに対し、視野が地方経済に留まってしまった人達が管理職であった事が問題を大きくしたのではないかと推測する。

そしてなによりも、この一連の問題はアイドル業の原則の「夢の叶える」「夢を受け取る」という純粋な形よりも、個人の物理的な欲望が組織に介入しすぎたことが、問題であるように思う。

山口さんはタレント業を続けてゆくそうであるが、今や可愛さだけでは生き残れない厳しい世界になってしまっているので、これからが本当の彼女の頑張りどころであろう。

真相は不明であるが、頑張る人にこそ、道が開けるのだという事を、元アイドルとして、ファンに見せることが、いま彼女のできる事ではないかと思う。

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