硝子戸の外へ。

優しい世界になるようにと、のんびり書き綴っています。

月日を経て・・・・・・。

2018-04-09 17:36:21 | 日記
彼女はとてもモテる人だった。離婚原因は旦那さんとの価値観の違いや、他人には分からない諸事情を抱えていたからであるけれど、彼女の存在は稀有で男性からのアプローチは途切れることはなかった。

その彼女と何年かして連絡を取る機会が出来きたので、LINEで連絡を取り、やり取りの最後に結婚の話をさりげなく出してみると、選べる立場だった彼女は、選ぶことをせずその後も独身を通していた。
そして、結婚する事で本当に幸せになれるのかなという疑問を僕に投げかけた。

その問いに対して僕は、もっともらしい言葉を紡げたとしても上面を滑る言葉にしかならない確信があったので、お互いに頑張りましょうという当たり障りのない言葉を返信した。

「選べる立場」にいることが出来る彼女。それでも幸せになれるのかという問いを投げかける。彼女から以前、彼氏になる条件として「私が好きにならなければいけない」という、気持ちを聞いたけれど、あれから誰一人としてその条件を満たす事がなかったのだろうか。しかし、それは結婚して幸せになれるのかという問いに答えるものではないように思う。

彼女の思う幸福とは何だろう。「普通が一番難しいんだよ」。「普通の生活を送る事ならだれでもできるでしょ」。と言った彼女は何をもって幸福とするのだろう。

色々考えてはみたけれど、十数年をかけてようやく、僕には分かりっこない事だけは解った。