硝子戸の外へ。

優しい世界になるようにと、のんびり書き綴っています。

侵入者

2013-05-26 12:47:11 | 日記
昨夜の出来事。テラスで猫がう~う~と唸っているので覗いてみると隅の方で背を弓なりに曲げて唸っていた。彼らの視線はある一点を観ている。彼らの視線を辿ってゆくとテラスの下へ潜り込む謎の生物。

猫はいい気なもんで、僕がテラスに顔を出すと、援軍在りと意気込んでそろそろと前進。僕の前を通る時ちらりと目を合わせおそるおそるゆっくりと外へ出て行った。

猫たちは相変わらずう~う~と唸って威嚇しているけれど、僕が背後にいる事を分かっていて威嚇しているのだから笑えてしまう。

黒い生物がテラスの下から出て来ると猫たちは微妙に後退しつつも、その視線を外そうとはしなかった。

玄関の薄明かりに照らされたその生物はこちらを観るとゆっくりと立ち上がった!!

その時正体がつかめた。タヌキである。しばらく立ったままこちらを観ている。まるでエヴァンゲリオン初号機のようだ!!


その姿に猫たちはおびえながらも尻尾の毛を逆立てながらうーうーと唸って自分たちのテリトリーを死守するべく非力ながらも頑張っている。

タヌキも慣れているようでなかなか退かない。仕方がないので戦いに介入。テラスから外に出て「しっしっ」と声を掛けると、タヌキは此方をちらちら観ながら闇に消えていった。

猫たちは自分たちが勝ちを収めたかのように、撤退するタヌキの方へ歩いて行ったけれど、僕が部屋に戻るとすぐにテラスのかごの中へ入って身体を丸めた。

猫は勝手なのものである。