南九州の片隅から
Nicha Milzanessのひとりごと日記
 





 「はやぶさ」シリーズ第3弾。初の3D作品。

 しかし…、せっかく3D作品なのに、熊本市及び近郊の映画館4館のうち3館ではあっという間に3D上映をやめてしまったようだ。3/11公開なのに、4/1時点で3D上映をしていたのは、大江ダイエー横の「シネプレックス熊本」のみ。
 さすがに同テーマ3作品目ということで、飽きられてしまったのかも知れない。費用の掛かる3Dを早々に打ち切ったということは、おそらくお客の入りが悪かったのだろう。

 やはり、公開日がもっとも遅いことと、1作(はやぶさ/HAYABUSA)・2作(はやぶさ 遥かなる帰還)と比べて、宣伝もほとんどしてなかったからでは?

 もちろん、せっかくなので3Dを観に行くことにした。



 まだまだ上映中であり、これから観るという方もいるだろうから詳しいことはここでは書きませんが、感想としては…。

 いきなり火星探査機「のぞみ」の失敗から話が始まるのはちょっと意外だったし、インパクトがあった。
 ま、「のぞみプロジェクトマネージャー」の大橋教授(三浦友和)とその息子で「はやぶさプロジェクトエンジニア」の大橋(藤原竜也)の関係上必要なんだろうけど。
 で、「のぞみ」失敗の責任を一身に背負いJAXAを去った父と、その失敗のプレッシャーに耐えながら「はやぶさ」のエンジニアとして頑張る息子。これがこの映画のメインテーマだ。

 あえて「宇宙開発なんかより福祉に税金を注ぎ込むべきでは?」「イトカワの石を持ち帰って何になる?」などと言う発言が散りばめられたりしていて、よほど考えさせられる。
 しかも、「はやぶさ」のみ前面に押すのではなく、「のぞみ」や「イカロス」なんかも出てきて、日本の宇宙開発を知らない人にはいい勉強になる映画だったかも。あ、でも「ミネルバ」は出てこなかったな(笑)。

 工学部に進んだ私は、「理学系」「工学系」の比較話は、大学時代にも感じていたので、共感できた。
 でも、私、工学部出身だけど、本当は理学部の方が自分に合ってたような気がするなあ。

 中村梅雀さんはやっぱり最高です。この方がいるだけで締まります。私のダイスキな役者さんです。

 はやぶさが燃え尽きるシーン。
 映画3度目(プラネタリウムをカウントすれば4度目か)なのに、やっぱり泣けてくる…。

 エンドロールで蓮舫議員の「2位じゃダメなんですか?」をもじったシーンはいい味だしてました(笑)。



 うーん。
 私が思うに、実はかなりいい作品だと思う。過去の2作と比べても、実は一番分かり易かったかも知れない。
 映画というよりは、ドラマっぽかったかな? 人の心をうまく描いていたような気がする…。

 もったいない…。公開日と宣伝の無策が、作品を潰してしまっている。

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 今日は、今月11日に公開された映画『はやぶさ 遙かなる帰還』を観に行ってきた。
 日曜日のレイトショーということもあってか、お客さんは3組6人のみ。
 まさか人気がないってことは…ないよね???


 上映中であり、これから観るという方もいるだろうから詳しいことはここでは書けないが、感動した場面をいくつか…。


 トラブルによってはやぶさが行方不明になって数週間。はやぶさがいると思われる方角へ向けて、毎日毎日ありとあらゆる周波数の電波を飛ばして反応を探り、かすかな望みを願うスタッフ…。
 これまでサポートしてきたNASAも「今まで行方不明になって見つかった探査機はいない。もう諦めたらどうか。これ以上、深宇宙への電波の優先使用を認めることはできない」と告げる。
 それに対し「もし電波の優先使用を打ち切るのならば、サンプルを持ち帰ったとしてもNASAには渡さない」と山口(渡辺謙)が言い切る。
 うーん、カッコよかった。

 地球帰還まであと数週間というところで、イオンエンジンの最後の1機に不具合が生じる。
 そこで、イオンエンジン開発者の1人、藤中(江口洋介)は、万が一の時のためにと組み込んでいた予備回路を使い、クロス運転をしようと提案する。しかし、もう1人の開発者であるNECの森内(吉岡秀隆)は「はやぶさ全損の恐れがある」と断固反対する。
 プロジェクトリーダーである山口は「全責任は私が取る」と藤中の提案を受け入れる。納得できない森内は無言で部屋を出て行く…。
 今では誰もが知っているイオンエンジンの起死回生のクロス運転。
 しかし、宇宙研側とメーカー側であんなに白熱した議論が交わされたとは…。他では語られなかったので、正直ビックリした。

 神社で祈願をしていた山口に声をかける町工場の東出(山崎努)もいい味を出している。
 広報の丸川(藤竜也)もいい。



 ボロボロの満身創痍になって帰ってきたはやぶさ。山口は「最後にはやぶさに地球の姿を見せてやりたいな」とつぶやく。
 はやぶさから送られてきた地球の映像は、まるで涙で濡れたような写真だった。

 そして、大気圏突入。
 はやぶさはソーラーパネルなどをもぎ取られながら燃え尽きていく…。
 誰もが涙する場面。
 もちろん私も泣いてしまった。

 燃え尽きるはやぶさを眺めるスタッフ。
 7年間、まるで自分の子どものように見守ってきた彼らの気持ちはどうだったんだろう。

 日本もまだまだ捨てたもんじゃないよ。

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 昨夜の日曜洋画劇場、ニコラス・ケイジ主演の映画「ノウイング」。
 本当は観るつもりはなかったんだけど、たまたまチャンネルを回していたら、ついついだらだらと観てしまった。

 内容について多くは触れないが、最後はとても悲しい展開だったな…。
 何か、見終わってもスッキリとしない、とても消化不良な感じ。


 前半はホラー系かなと思ったが、世界終末系なんだね。
 しかも宗教性が非常に強く、聖書の影響がありありと見える。
 結果から言えば「現代版ノアの方舟」といってよいのだろうか。選ばれたごく一部の人や動物のみが助かり、あとは地球上すべての人類そして生き物が全滅する。

 予言に気づいた主人公(ニコラス・ケイジ)が何とかそれを防ごうと孤軍奮闘するが、もうどうにもできない定められた運命だということなのか。


 もし、太陽が寿命を迎える頃、あと45億年(?)後まで地球に人類が栄えていたら、こんな風に終わりを迎えるのかなという気がする。
 まあ、間違いなくそれより前に人類は滅亡してると思うけどね。この地球を破壊しているのは間違いなく人類だしね。

 でも、地球自身が何とか地球上から人類を排除しようと、エイズやSARSなど次々と新しい病気を発生させ、一生懸命自浄作用を起こそうとしているのに、人類はそれを医療や科学技術で克服していくからね。
 地球からすれば、残念だろうね。



 ちょっと気になったのは、街が火炎の波に飲み込まれていくシーンが、なんとなく3.11を髣髴とさせるところ。阪神・淡路大震災の映像も挿入されてるしね。
 うーん、この映画、日本の地上波で上映するのは時期尚早ではなかろうか???
 こんなこと思うのは私だけかな?




 ところでずっと気になってたんですけど、「日曜洋画劇場」とかいいながら邦画もたくさんやるよね。
 タイトルが中身を表してませんけど???
 えへ…。

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 インターネットで応募したKAB(熊本朝日放送)主催の試写会に運良く当たったので、『タンタンの冒険』という映画を見てきた。

 正直、内容など分からずに申し込んだので(汗)、当選してから初めてどんな映画なのかを調べてみた。
 原作は、ベルギーの作家が書いた「タンタンの冒険旅行」という絵本らしい。タンタンという少年が冒険するさまを描いており、世界80ヶ国以上で翻訳されているらしい。日本では1968年に初版が発売されたとのこと。
 し、知らなかった…。

 で、この映画はその「タンタンの冒険旅行」の映画化(フルCG)で、スティーブン・スピルバーグ監督の初のアニメ&3D映画らしい。
 うーん、なんか期待大だね!

 しかし、ここ1~2年、やけに3Dが流行っているような気がする。
 何か目が悪くなりそうで、正直、この点については乗り気はしないのだが…。



 ※試写会ということもあるので、内容には一切触れません。
 
 

 映画を観ての感想。
 上にも書いたように、3D映画には偏見があったけど、目もそれほど疲れず、結構面白かった。
 でも、かといって、今後も「3D」に惹かれて観に行くことはないと思う。そんな上辺だけの演出よりも、もっと内容が心を打つような映画を見たい気がする(←本映画のことを言っているのではありません。一般的にということで)。
 したがって、最近流行っている「3Dテレビ」とかも、一切買う気にはならないな。


 ところで、原題では、「タンタン」の綴りは「TINTIN」となっている。
 確かに、映画の中でも発音は「TINTIN」と言ってるように聞こえた(今回は吹替え版ではなく字幕版だったので)。
 しかし、日本語では、これは微妙というか、ちょっと危ない(?)発音かも知れない…(汗)。だから翻訳する際に「タンタン」としたのかもね???
 って、変な詮索してごめんなさい。


 本編の公開は12月1日らしいです。
 随所に笑える部分がある楽しい映画です。ご期待ください!

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 今日は、封切り日以来、観たくて観たくてしょうがなかった映画を観に行った。
 去年、日本中、いや世界中を感動させた、小惑星探査衛星「はやぶさ」の事実に基づいたストーリーの映画化。

 『はやぶさ/HAYABUSA』主演:竹内結子。

 映画の内容についてはここで多くは書けないが、一言で言うなら「感動した」。これに尽きる。
 テーマは「物事に「失敗」なんてない。それは成果なのだ」
 素晴らしい。


 幾多のトラブルに見舞われながらも、スタッフのアイデアと決断力でその困難を乗り切る姿。日本人が忘れかけていたモノを呼び起こしてくれたような気がする。

 満身創痍で7年ぶりに地球に戻ってきたはやぶさが、イトカワのサンプルが入ったカプセルを無事切り離し、最期に地球の姿をカメラに収めた後に、大気圏に突入して粉々に砕けながら流れ星となって消滅していくサマは、涙なくしては見られなかった…。

 実際のはやぶさ帰還のニュースの際に、関係者は勿論、中には報道記者でも涙を流していた人がいたが、その涙の本当の意味が分かったような気がした。


 佐野史郎と西田敏行が、JAXAの川口教授と的川教授にかなりソックリなところもよかった。
 冴えない科学者の玉子役を竹内結子が演じている。あんなに綺麗な女優なのに、こんな地味な研究員の役もできるんだね。今回の撮影、メイク時間は男優並みに短くて済んだらしい。


 はやぶさの映画が今後、あと2本も他社から配給が予定されているらしい。
 もう、楽しみでしょうがない。


 そして11月には熊本博物館にはやぶさのカプセルがやってくる! 待ち遠しいなあ。

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 昨日公開されたばかりのスタジオジブリの最新作『コクリコ坂から』を観に行ってきた。
 そういえば、去年も確か『借りぐらしのアリエッティ』を公開翌日に観たような気がする。別にジブリフリークでもないんだけどね。

 今回は家から程近い「TOHOシネマズはません」に行くことにした。
 やはり映画を見ながらのポップコーン(キャラメル味)は外せないよね(笑)。



 簡単に内容を説明すると…。
 舞台は東京オリンピック(1964年)直前の横浜。
 主人公は高校2年生の少女・松崎海。早くに父を亡くし、母も海外出張中(?)のため、弟妹と下宿人(?)の面倒を見るなど、松崎家の家事を取り仕切っている。毎朝、家の庭にある掲揚台に信号旗を揚げるのが日課である。
 海の通う高校には、今や汚い文化系の部室棟と化している“カルチェラタン”と呼ばれる教会堂(?)のような建物がある。学校側はこのカルチェラタンを取り壊そうとしており、生徒の大半(特に女子生徒)も賛成している。
 しかし、文化系の部活に所属している生徒(主に男子生徒)は解体に反対しており、中でも新聞部(?)の編集長(?)である3年生・風間俊は新聞記事で存続を訴え続けている。
 俊に憧れる妹・空や新聞記事などがきっかけで、海と俊はお互いに惹かれるようになっていくのだが…。



 いつもながら時代考証が絶妙で、学生運動が盛んだった背景なども含め、当時の古き良き時代、経済発展しつつある日本の風景を丁寧に描き込んでいる。
 一方で、ばい煙を吐き出す工場の煙突や排気ガスまみれの町中など、当時問題になりつつあった公害もさり気なく表現に取り入れていて、「うまい」と思った。

 気づいたところとしては、これは敢えてなのか、説明不足な点が一部にみられる。
 例えば、「主人公の海が“メル”と呼ばれている理由」「2つの信号旗が持つ意味」「そもそも“コクリコ坂”とは」など。
 これらは、予習することを求めているのか、それとも復習を求めているのか。何れにしろ本編を観ただけでは分からない。
 これは意図的なんだろうか。

 でも、ひとつ言えるのは、今作は恐らく、子供向けではないということ。
 いままでほとんどのジブリ作品を観たが、一番子供向けではないと感じた。
 だから、夏休みに合わせて公開しなくてもよかったのでは?

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 一時 

 昨日公開されたジブリアニメの『借りぐらしのアリエッティ』を見てきた。公開翌日に見るなんて、私もちょっとミーハーかな?

 今回利用した映画館は、熊本市大江にあるダイエー熊本店の横の「グランパレッタ熊本」の中にある「シネプレックス熊本」。
 いつもは予約などしないのだが、今日は三連休の中日(なかび)ということもあり、親子連れとかが多いかも知れない。そこで、インターネットで予約をしてみた。カード決済ができ座席まで決められるなんて、便利な世の中になったね。

 率直な感想から言えば、なかなかいい作品だったと思う(少なくとも前回見た『崖の上のポニョ』よりは話が完結していてよいと思う。まあ、ポニョはポニョで面白かったのだが)。
 人間に見られてはいけないはずの小人族のアリエッティが、次第に人間の少年と心を通わせていくという話が、自分で想像した通りに進むのでとても分かりやすい(お手伝いさんのオバサンに見つかって…というある意味ベタな展開も含めて)。
 個人的に気に入ったのは両面テープを使って壁(人から見れば机)を登る場面。なるほど、小人族だからできる、面白い発想だ。

 それにしてもいつもながらジブリのアニメの技術は素晴らしい。とてもよく描き込まれている。
 『ポニョ』は全て手描きだったが、今回もかな?
 

 でも、アリエッティ達がしているのは「借りぐらし」ではなく「盗りぐらし」のような気がするのだけど(笑)。だって電気や水をはじめ、石鹸や砂糖などを「借りて」いるのではなく「盗って」いるのだし。
 ジブリのみなさんごめんなさい…。

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