南九州の片隅から
Nicha Milzanessのひとりごと日記
 



のち

 知覧(ちらん)。
 多くの方、特にお年を召した方は、この地名を聞くと真っ先に「神風特別攻撃隊」のことを思い浮かべるだろう。
 そう、かの太平洋戦争で、ここ鹿児島の陸軍知覧基地から多くの若者が、片道切符の燃料と爆弾のみを積み込み、今で言う「自爆テロ」のごとき無謀で愚かな攻撃をするために飛び立ったのである。
 知覧特攻平和会館には、若き命を散らした隊員たちが遺した遺書や遺品が数多く展示されており、訪れる人が後を絶たない。また、それらを涙なくしては見ることができないだろう。

 その由緒ある「知覧」の名が、消えようとしている。
 鹿児島県薩摩半島南部に位置する川辺郡川辺町・知覧町・揖宿郡頴娃町でつくる南薩三町合併協議会は、先日、3町合併後の新市名を「南九州市」と決定した。

 なんで?
 なんでそんな名前なんですか?
 合併後の新自治体名は、対等合併の際にはどこかの旧市町村名は使用しないという原則があるので、旧3町の町名を使えないのは分かるが、いくらなんでも「南九州市」はないのでは?

 あきれてモノが言えないというか、何も言いたくないというか…。
 本当にこんな歴史を無視した市ができるのでは、市の未来も明るくないでしょう。
 10年間鹿児島に住んだ人間として、とにかく私は反対です。

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