オークランド通信

のんびりしたお国柄が気に入りニュージーランド在住27年。仕事、子育て、生活全版にわたって語ります。

その37 NZ的職人気質 14-08-07

2007-09-13 03:37:33 | 第31ー40回
その37 NZ的職人気質 14-08-07

家を新築して、8年になる。
3年目からぐらいから、雨の多い冬場に玄関のドアが膨らんで、開け閉めに支障をきたす
ようになってきた。
2年ほど前、ドアをはずして4隅で金具をつけてのびないようにするという細工をした。
1年ぐらいはもったものの、今年は雨が多く、本当に開かなくなってしまった。

ここで言わせてもらせば、これはデザインミスである。
我が家は真四角の2階建てで、ドアは壁にくっついているだけである。
雨風が容赦なく、ドアをたたきつける。
そのへんの建売住宅だって、玄関部分はちょっとひっこんでいてドアに直接雨風がかから
ないようになっている。
我が家は、建築家のわが夫がデザインした。
えてして建築家自身が設計した自宅というものは、住みにくいものである。

図面と模型を見せられた時、「玄関のドア、このままだと雨の日に鍵を開けてる間に濡れ
るんだけど」と私。
「この家はシンプルなデザインなんだ。だから庇はつけないんだよ」と夫。
そういうデザインと言われると、これ以上質問の余地なしであった。
他にも不満はある。

玄関の間がほしかった。一階の玄関入ると、いきなりリビングである。
まあ、ニュージーランドではよくあるデザインだあるが。
開けたとたん雨は打ち込むし、冷たい風は二階まで駆け上がる。

キッチンが狭い。
せめて朝食がとれるくらいのカウンターがほしかった。

朝日と夕日が見える家ではあるが、そのため四方に窓があって家具が置けない。
二階はよく日がさしこんで、暖かいのはいいのだけど。

極めつけは家の色。
オレンジ色に、グリーンのドア、中の壁はセロリのようなグリーンである。
近所の人は我が家のことをパンプキンハウスと呼ぶ。
最近、いけばなをするようになって、いけばなの似合わない、侘寂とはかけ離れた世界だ
なと思ってしまう。
南国風と言ってしまえばそれまでだが。
前置きというか、文句はこの辺にして本題に入ろう。


今年は、もうこれは限界というところまできたので、インドネシア製のパインのドアを
伸び縮みしないアルミニウムのドアに変えることにした。
6月の末、電話帳でアルミニウムのドアを取り扱っている業者を調べる。
結果、私達の住む地域には一社しかないことが判った。
2-3社あれば、見積もりを取って比べることもできるが、選択の余地がない。

6月27日、C社に電話を掛けた。
受付の女性がでて、「担当者に明日電話掛けさせます」、と言う。
明日と言ったのに待つこと4日間。
痺れををきらして電話したら、「担当のマイクの電話させます」ということであった。
あくる日、やっとマイクが電話がけてきて約束に1時間遅れてやって来た。
マイクは、替えたい玄関と勝手口のドアを測る。
ドアのフレーム、ノブはそのまま使えると言う。蝶番だけは、ドアの厚みが違うので
変えることになると言った。
マイクは、「明日中に、見積もりを郵便受けに放り込んでおくからね」と言う。

それからさらに3日。何の音沙汰もなし。
しびれを切らして電話した。午後、返事するとのこと。
結局、返事なし。

7月10日、車検でC社の近くまで行ったので帰りに寄ってみた。
別のスタッフがでて、「今日送ろうと思っていたんだよ、5分まってね、今プリントする
から」と。
待つこと20分。これは、きっと私達が来てから、見積もり書を作成しているに違いない
と思った。
スタッフ曰く「プリンターの調子が悪くってね。時間かかってすまないね」と言い訳をす
る。
見積もりは私達が予想していたのより3割ほど高かったが、一日も早くドアを買えたかったので、
その場で、デポジットを払った。
明日早速発注して、2週間後くらいに取り付けに来るという。

7月27日、2週間以上経つので電話してみる。
マイクは留守で、メッセージを残す。

7月30日月曜日又電話する。
私、「注文して3週間もたってるんですけど、いつ取り付けに来てくれるんですか?」
ドア屋、「担当は今はマイクからリチャードに変わってます。リチャードに電話させます」
かかってこなかった。

7月31日火曜日朝
またまた電話する。「リチャードさん、いつ来るんですか?」と私。
リチャード「実は先週、俺の携帯が壊れてて電話できなかったんだよ。今日午後1時にいくから」
うそばっかり。会社の電話からでもできるでしょ。


8月1日、やっと玄関と勝手口(どっちも同じ)のアルミドア取り付け完了。
窓枠と同じ色のドアにしたので、オリジナルのように家になじんでる。
これでやっと開け閉めするたびにぎしぎしいって家族を悩ました、木のドアとは
おさらばだ。

注文から5週間、見積もりから3週間。
これで堂々と玄関から出入りできる。
最近は、家族はガレージドアから出入りしていて、玄関先にお客さんが来ても、すぐに出
れない状態であった。


しかし、取り付けも、すんなりとは行かなかった。

結局、リチャードは3回来た。
1回目:新しい蝶番に変えると見積もりに来たマイクが言っていたのに、
連絡がいってなくて予備の2個しか持ってない。
「マイクが新しい蝶番にするといってんだけど」と私。
「何も聞いてないよ。It’s typical Miki」とマイクをけなす。
とりあえず玄関だけ、2個の蝶番で換える。本来なら4個いる。
ここ数年間、冬場無理やりにドアを開け閉めしたせいで、フレームが歪んでいて
ドアの取り付けが難しそうだ。
リチャードは何度も計りながら、作業を進める。

2回目:あくる日朝10時 2つのドアを取り付け完了。
と思いきやリチャードが帰った後で、
裏のドアのデットロックがかからない、玄関の鍵が掛けられないことが判明。
鍵を掛けられるぐらいは、工事の後で確認するのが当然だろう。

玄関のドアは蝶番2個だけの時は問題なっかたのだか、4個取り付けてピシッとすると
微妙な誤差で外側から鍵が回らなくなったのだ。
勝手口のドアはデットロックのノブの位置が3センチほどずれている。
これは、最初に計ったマイクのミスである。

会社に電話をかける。
3回目:12時、鍵穴をずらすなどの微調整の末、やっと完了。
裏口のデッドロックはフレーム側の穴をずらして、鍵の中のバーがうまくかみ合う
ようにした。

リチャードは、自分がドジでも悪びれず、当たり前のようにしているところは、
怒る気にもならない。
こんな調子だから、仕事がずれてますますお客様を待たせることになると思う。
しかし、こういうことはニュージーランドでは日常茶飯事である。
電気工事の人とか、時間通りにやってくると、逆に気味が悪いというか、
「ちゃんと時間守る人もいるんだ」関心してしまう。

次は春先に、雨どいの掃除と屋根の塗りかえをしなければならない。
雨どいに草が生えていて、下から見える。
家は次々に修理やらに手間がかかる。
次回はもう少しマシな業者にあたると、私のストレスも軽くなるんだけど。

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