オークランド通信

のんびりしたお国柄が気に入りニュージーランド在住27年。仕事、子育て、生活全版にわたって語ります。

その33 ぶたのトニー 12-03-07

2007-08-15 10:32:58 | 第31ー40回
その33 ぶたのトニー

先週土曜、豚のトニーがペットの豚の11歳の誕生パーティーをやるというので
Karaka Bayのトニーの家に行ってきました。
豚だけでなく、トニーの誕生日でもありました。
友人にトニーは何人かいるので、私達は彼のことを「豚のトニー」と呼んでます。
トニーもうちの旦那様も元オークランド大学の建築のレクチャラーでした。

事実、Karaka Bayの砂浜で飼われていた豚は物議をおこし、建築家というよりも
トニーは豚で有名なのです。トニーの豚の本も出ています。
“Piglet the Great of Karaka Bay”
トニーのサイトはこちら、
http://www.tony-watkins.com/content/section/18/109/

トニーの豚は数年前からノースの牧場に預けられているそうで、不在でした。
トニー曰く、”Dogs look up to you, cats look down on you, pigs look you
straight in the eye.”
トニーの豚の部屋は、まるでキリストが生まれた馬屋のようで心地よさそうな藁が
敷き詰めてありました。


Karaka Bayは車の入らない、オークランド市内の別天地です。
賑やかなMission Bayからわずか10分のところにあります。
行き止まりの道を降りていくと、小さな海岸があります。
海沿いに20数件が暮らしています。
近所やKaraka Bay の住民が水着姿でサンダルひっかけて泳ぎにやってくる、
そんな気楽さがある、庶民的なプライベートビーチです。


誕生パーティーは1時から8時まで。
好きな時間にやってきて、しゃべりあきたら泳いで、砂浜の上に張られたテントの中
でお昼寝して、また食べたり飲んだりという感じです。
マーキーの下には、持ち寄りのご馳走、素敵なワイン、ビール。
私は寿司桶の巻き寿司を持参しました。
次々に来客が一品を持ってくるので、目が離せません。
トニーはワイン通らしく、私はotagoの白ワイン Reaslingを見つけて一人で
満足してました。
みんなが持ってきた安ワインに混じって、おいしいブティックワイナリーのワインを
もったいぶりもせず置いているのがトニーらしいところ。

建築家のトニーとパートナーの画家のカレンの友人の集まりということで、
招待客は芸術家、学者が多かったです。
うちの旦那様は久しぶりで、大学の同僚に会えて楽しそうでした。
トニーは、Sustainabilityが専門で、友人の中には環境学、Green Peaceの支持者
もいました。
初対面の人と、いきなりマオリ部族のニュージーランドnative plantsに対する権利
の問題や、クラシックのコンサートの話ができ、会話を楽しみました。

私は、私の音楽の友人が2人も来ていたのはびっくり。
トニーと知り合いとは知りませんでした。
オークランドは、小さな社会のせいか、どっかで繋がっているようです。


トニーの家は、ユニークでドアもなく独特な雰囲気があります。
Karaka Bayの斜面を利用して、海岸から3つのレベルとなっています。
まず薄暗い通路を入っていくと、そこはインドの祠。
ガネッシャやシバ神が、岩をくりぬいた神座に祭られています。
2階は右側はカレンのアトリエ、左はキッチンと露天風呂です。
露天風呂は、昔母の田舎にあったような、木桶のお風呂にうす暗がりで恐る恐る入った
気分を思い出させます。遠い記憶な中の、懐かしい、そしてふっと落ち着く日本の暮らし
を感じます。
3階はリビング、寝室、トニーの書斎です。
行きかうヨットやフェリーを眺めながら、浜風に吹かれながら生活するのは悪くないだろ
うなと思いました。
こんなところ電気きているのだろうかという雰囲気ですが、ちゃんと電話もインターネッ
トも使える環境なのです。


今回トニーが誕生日をやろうと思いたったのは、数ヶ月前に脳梗塞を煩い、その快気祝い
も兼ねてということでした。
Karaka Bayの暮らしは健康で足腰の丈夫なうちはいいけれど、救急車もはいってこれない
し病気の時は不便だろうなと思いました。
それでもここの住人達はあえて選んでKaraka bayに住み、生活を楽しんでいるようでし
た。

来月4月は配信お休みします。
一ヶ月ヨーロッパで休暇です。帰国後、キーウィーが見たヨーロッパをなどお伝えしたい
と思います。

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