広く浅く

秋田市を中心に青森県津軽・動植物・旅行記などをご紹介します。

おいこっと2

2016-08-28 23:40:02 | 旅行記
JR飯山線の観光列車「おいこっと」で、長野から新潟県十日町へ向かう道中の続き
飯山を出て15分ほどで、戸狩野沢温泉(とがりのざわおんせん)駅。
定期列車では、長野方面・十日町方面とも、この駅を始発・終着駅とするものが多い。おいこっとは1分停車。
戸狩温泉と野沢温泉という2つの温泉の最寄り駅であることを示すため、1987年に戸狩駅から改称されたそうだ。この頃は、○○温泉駅に解消するのが流行った。
両温泉とも、駅から徒歩で行くには遠い距離らしく、北陸新幹線開業後は飯山線を最寄り駅とすべく、バスが運行されるなどしているとのこと。


前後するが飯山駅では、大きなウッドベースなど楽器をかついだ3人と、はっぴを着た人が乗りこんできた。どちらも沿線の中野市の人たち。
中野市は、千曲川の両岸にまたがり、長野電鉄の「信州中野」駅は飯山駅の対岸。そちらのほうが街としてもアクセスとしてもメインかな。
はっぴの人はバラ園などの観光パンフレットを配布。楽器の3人は最前部(運転席とロングシートの間)で、演奏と歌を始めた。

後ろの車両では、BGMとしていいあんばいに音が聞こえてくるけど、前の車両のいちばん前のロングシートのお客さんには、距離が近すぎそう…


車内販売で、前から食べてみたかったものを購入。
桔梗信玄餅アイス オリジナル 290円
山梨銘菓で有名な、桔梗屋の信玄餅のアイス版。
車内販売では、NRE松本列車営業支店のみが扱うそうで、「あずさ」など中央本線の特急やこのおいこっとが貴重な購入機会。リゾートビューふるさとでは扱っているか分からなかったが、今回はメニューに明記してあるので躊躇なく注文できた。
ちなみに、山梨近辺では直営店やスーパーでも買え、餅が多い「プレミアム」もある。

アイスがきなこ味で、中央に黒蜜、内部に餅が少し入っている。アイスの種類別としては「アイスミルク」。
信玄餅というか、きなこ&黒蜜味のアイスとしては、とてもおいしい。
ハーゲンダッツで和風の「ジャポネ」シリーズってのがあり、食べたことはないけど、負けないかも。
【2017年3月1日追記】2017年2月には桔梗屋が監修した赤城乳業「ガリガリ君リッチ 黒みつきなこもち」が発売された。ラクトアイス100ml、税抜き130円。
ちゃんと「もち菓子」「黒みつソース」「きなこアイス」「きなこかき氷」からなり、再現性は高い(かき氷なので少しシャリシャリするけど)。餅の割合は、カップアイスより多そう。ただし、バーアイスなので、餅が上部、蜜が中央部以下と分かれており、同時に食べるのは難しい。

少し暑い日に涼しげな千曲川をBGM付きで眺めながら、和風の車内で和風のアイスを食べるのも乙なもの。
のどかな風景が続く
窓の外では引き続き、千曲川がとうとうと流れ、おいこっとは、それに沿って淡々と走り続ける。
今にして思えば、寝ていたわけではないのに、車窓の写真も撮っていないし、特別に印象に残るような風景もなかったけれど、とてもいい時間だった記憶はある。なんとなくいい路線・車窓。


戸狩温泉温泉から30分走り続け(途中謎の運転停車はあり。信号関係の都合かと推測)、11時02分森宮野原(もりみやのはら)駅に停車。中野市のみなさんはここで下車。
10分停車なので、列車の外へ。
のどかな駅
森宮野原とはどんな場所か想像がつかなかったが、東日本大震災の翌日に大きな地震があった、長野県北端の栄村にある。
駅では1945年2月12日に7.85メートルの積雪を観測し、旧国鉄~JRの日本最高積雪記録となっている。その高さを示す標柱(てっぺん付近の線の位置が7.85メートルなのでしょう)が立つ。

トマト産地で「トマトの国」という温泉施設があり、おいこっと乗車とそこでの昼食と入浴がセットになった旅行商品があるそうで、ワゴンタクシーが迎えに来ていた。

駅舎には、小さな産直風のお店があって、トマトは売られていた。駅から少し歩けば道の駅もある(ソフトクリームが評判)けれど、10分では厳しい。
せっかく、ある程度の停車時間があるんだから、ホームや駅前に出店を出すとかすればいいのに。売れると思います。
駅前の眺め

超豪雪仕様(?)の消火栓
秋田や青森の3倍の高さ。しかもピカピカ。

森宮野原駅までがJR東日本長野支社管轄。新潟支社管内へ進む。
すぐに、長野県から新潟県に入り、川の流れは同じながら千曲川は信濃川になる。川はほんとうになんの違いもなかった。国道も険しい山道などではなく、あっさりとした県境のようだ。
積雪量で地名を聞いたことがある津南(つなん)に停車すれば、次は終点・十日町。
いつの間にか、車窓から信濃川が見えなくなっていた。※実は橋を渡って進行方向左側に変わっていたのだったが、左窓を見たとしても遠ざかって見えないようだ。

時の流れを忘れてしまうような、おいこっとの旅だった。
豪華で料金が高いクルーズ列車が注目されているけれど、こんな手軽な列車でも素晴らしい旅ができるのです。

長野・飯山出発時よりは減っているが、十日町まで乗り通した客もけっこういた。
十日町から上越妙高へ行く、日本酒をテーマとした観光列車、快速「越乃Shu*Kura(こしのしゅくら)」もあって、乗り継ぐ周遊コースも提案されているが、待ち時間は3時間あり、みなさん改札口を出るようだ。
十日町駅では、飯山線と第3セクターの北越急行ほくほく線(関連記事)が交差する。
おいこっとを降りて、秋田方面へ帰るルートとしては、飯山線の残りの区間である越後川口へ向かい長岡から新幹線に乗るか、ほくほく線で(六日町経由)越後湯沢方面へ向かって新幹線に乗り継ぐかのどちらか。
運賃や所要時間は越後川口回りが優位だが、運転本数はほくほく線がやや多いため、接続もいい。
でも、新潟からの「いなほ」乗り継ぎには若干余裕があるし、十日町の街もちょっとだけ見たいし、ちょっとだけ安くあげたいし、越後川口へ向かうことにした。47分の待ち時間。
続きます

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