たびびと

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ドライバーカルロス

2013年04月02日 | コスタリカの風
コスタリカでの勤務先には、一人の職員ドライバーがいる。
正規職員として雇用されている。

一日に複数の職員の会議があり、誰かの出張が重なったときはどうするか。
一人の事務所のドライバーだけではカバーできない。
そこで、臨時のドライバーを雇う。


コスタリカでの臨時ドライバーの雇用条件は少しかわっていた。


1日に日当50ドルを支払う。
どんなに残業しても50ドル。出張が早く終われば、とても「おとく」。
逆に、出張がのびても残業代は支払われない。

まあ、常識の範囲内での出張距離、運転時間。
8時から6時がおおよその拘束時間。これでも、タクシーで1日仕事をするよりは、だいぶ稼ぎがいいらしい。


緊急の会議が発覚。主張の日と重なる。
すぐに電話で出張の日を伝え、
「この日は出張で一泊だけど、どう?」

「もちろんOKだよ」
あっさりとした返事。

緊急の出張で1日前に電話しても、断られたためしがない。

残業といえるのかどうかわからないが、出張に同行し、夜遅くまで仕事をしたとしても、タクシーの一日の売り上げよりは、ずっと割がいいらしい。




運転している時間は長いが、目的地に到着して、会議をしている間は、はっきりいって超ひま。
昼寝をしたり、空気のきけいな田舎道を散歩したりするのが日課となっていた。

これを見かねた所長から業務命令が下された。
「ドライバーは遊ばせとかさないで、車の掃除をさせるように、契約書に書いておいてください!」
おまけに、
「乗車するときには、要人の乗るドアも開けさせるようにしつけましょう」

所長の顔はニコニコ。行っている内容は…
おだやかでやり手の新所長。毎日真夜中の12時まで仕事をしている。
ごもっともな意見だった。




ちなみに、出張に同行するときは、自分の所有しているタクシーを人に貸すそうだ。
彼にしてみれば、W収入となる。


2人の契約ドライバーを公平になるように順番に雇用していた。
一人は事務所に勤務する女性のだんなさん。
もう一人はカルロス。事務所職員の知り合いだ。


ぼくはこのカルロスとの出張がとても楽しかった。

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