たびびと

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アクシデント

2013年06月10日 | コスタリカの風
ロシータさんが炊事、洗濯、掃除に来てくれるようになってから、一か月が経過した。

ある日、朝、いつもより10分ほど早めにドアのベルが鳴る。
「今日は早いな…」
と思いつつ、ドアを開ける。

おはようのあいさつもそこそこに、ロシータさんは急いで口を開いた。
ぼくが出勤しなければならないことを知っていたからだ。

部屋に入ることも忘れて、入口にて早口でまくしたてる。

「セニョール、申し訳ない。
前回、靴下の一つがないのに気付いたでしょ?

仕事が終わって帰るときに気がついたのよ。

帰りに、管理人室に行って、靴下の片方が洗濯機周辺に落ちていないか聞いてみたの。

でも…
残念なことに見つからなかったわ。

大切な靴下をなくしてしまってごめんなさい」


そうだ。その通りだ。
すっかり忘れていた。


ロシータさんの言う通り。

前回ロシータさんがお手伝いに来てくれた翌々日。
靴下一足の片割れが消えていることに気がついた。

洗濯物は室内ハンガーにかかっている。
乾燥機は利用しない。皮膚にかゆみがでるからだ。

20畳以上ある巨大なリビングがある。
そこに巨大な組み立て式の室内物干しが置いてある。
室内物干しセットは前任者から無料で譲り受けたもの。

ロシータさんが来る翌日、洗濯した洋服はすっかり乾いている。
でも、ぼくは洗濯物をたたんでタンスにしまったりはしない。

そのままハンガーにかけたままにしておく。
下着、ワイシャツなど、かわいてから、ハンガーから取り、そのまま使っていく。


なぜかって?


たたむ、しまうの手間が省けるからだ。
生活の知恵だ。

ロシータさんがお手伝いにきた次の次の日。
2足目の靴下をはこうとすると、日本から持参した綿100%の黒い靴下の片割れが消えていることに気づいた。

翌日は、たまたま選択した靴下がそろっていた。
2日目に選択した靴下に問題があった。


ロシータさんの話をきいた後、次回から洗濯物を干すときの工夫についてお願いした。


ハンガーにかけるときに、靴下一足を隣同士にする。
不足に気づいたら、すぐに、洗濯機を貸してくれている管理人さんに靴下の紛失について質問する。

管理人さんはすぐに探してくれる。
洗濯機の中に残っているに違いない。

洗濯機は管理人さんから有料で借りていた。




その日の夜、マンションに到着。
しっかりとペアになってハンガーにかかっている靴下さんを確認。
安心して床に就いた。




効果はてきめん。

それからの約2年間、一度も靴下が紛失することはなかった。


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