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怒らない経営 銀のさらを日本一にした「すべてに感謝する」生き方

2012年06月17日 | 旅の友
宅配ずしを利用したことはない。
そもそも、外食があまり好きではない。

お金を節約するため ?

いやいや、海外在住で外交官なみの待遇を受けていたときも、プライベートで外食したのは年に数回。
毎日、家で、現地の人が食べる主食を食べていた。あきないし、結構いけた。

外食はあまりしない。つきあいなどの必要最低限にしている。
理由は、味付けに添加物が使われている。
そして食材がオーガニックではないからだ。

基本的に、高級レストランであっても、安い食材を仕入れて、なるべく高額で提供する。
金にいとめをつけない特別に高級なレストランは別だろうが…

最近は近所にオーガニックレストランが出現。ときどきそこで食べるようなった。安心して食事をとることができる。


おっと、また話がそれてしまう。
今日は本の話だった。


この本を読んで、一度、宅配ずしを試してみたくなった。
どんな電話の応対で、どんな人が配達してくれるのか。
そして、どんなお寿司の味がするのか。
ネタの大きさは…

感激した本のタイトルはこれだ!

「怒らない経営 銀のさらを日本一にした「すべてに感謝する」生き方 」(East Press Business)

書店で平積みになっていた。
平積みというのは、新刊や売れている本が、本棚の手前に複数冊並べられていることをいう。
ビジネスコーナーの書籍だ。

いろいろな本を読むが、大好きテーマの一つが、ビジネスに限らない成功物語。

いわゆる、何の才能もないふつうの人が、苦境を乗り越えて、人生で成功していく。経済的に、そして精神的に成長していくストーリー。

マンガではない。この世の事実である。
社会の第一線で活躍する人が、いかに人生の困難を乗り越えたのか。
多くの偶然を味方につけて、人生を成功に導く。


ハラハラ、ドキドキ、涙なしには読んでいられない。


この本も、2時間で一気に読んだ。
つまらないと読むのに時間がかかる。
それだけ内容がよかった。


今では誰でも知っている宅配ずし銀のさら
この会社の社長さん江見朗氏の自伝だ。といってもまだ50歳近く。若いので、まだまだ発展途上の会社だと思う。


子ども時代、もともとあまり勉強はできない方だった。

それでも、家庭教師などが功を奏し、高校は県内屈指の進学校県立岐阜高校に進学。
入学したのはいいものの、成績は最下位グループ。それでも、自分を嫌いにはならずマイペースで過ごす。

進路に悩むが、幸せとは何かを追求した結果、卒業後の進路をアメリカ行きに決定する。
資金をつくるため、卒業後アルバイトを数年したあと、本当にアメリカへ出発。当初は語学学校へ通う予定をたてた。

到着した日、運命の出来事が待っていた。

何と、寮に入る手続を日本で行い、支払いをしていたにもかかわらず、語学学校の寮に入ることができない。
そこで、とりあえずはホテルに。

翌日知り合った日本人がしばらくシェア(いっしょに住むこと)を申し手でくれて、そこにしばらく住むことになる。

そこから縁がつながり、米国の寿司レストランでアルバイトを始める。
これが、著者が寿司に関わる最初の機会だ。

最初のアクシデントがなけば、今の銀のさらはなかったといえる。

仕事は順調。大きな家に住むゆとりもできる。
開業しようと準備をしていた矢先、失恋のため、すべての気力を失う。
結局、7年間の米国生活から帰国するはめになる。

日本に帰ったものの、ショックで仕事もできない日々。
母親が料理人の仕事の申し込みをしてしまい、仕方なくその仕事を引きうける。そんな中、再度、幸せについて考えて、サンドイッチの宅配業務のお店を開業することを決意。

共同経営者との知り合った場所、経緯もまた興味深い。

社長自ら、売り上げ不振のため、サンドイットをカートにのせて売りに行く日々。本を読んでいて、思わず、後ろを押したくなってしまう。

そしてまた度重なる偶然が重なり、ついに宅配ずし事業へ参入する。


「怒らない経営 銀のさらを日本一にした「すべてに感謝する」生き方 」(East Press Business)
には、社長の人生観がにじみてでいる。

一般的にありがちな、

「誰かを見返してやろう」
「いつか俺も」

という成功への原動力がこの本には書かれていない。

それを象徴するのが、宅配寿司「寿司衛門」から「銀のさら」に名称変更することになった事件であった。


あたたかい江見朗氏の人生観が根底に流れていて、最後まで心安らかな気持ちで読んでいける。

自分の幸せを追求。
そして顧客と社員の幸せを追求。

それらの結果が、今の銀のさらの成功につながっている。




これまで、銀のさらの宅配ずしのちらしが、マンションのポストに投函されていたことがあった。
一度もじっくり眺めたことはなかった。

次はいつポストに入るのだろうか。

江見朗氏の思いが込められたメニューをじっくり観察してみようと思う。
氏の思いが伝わってくる気がする。


久しぶりに、すがすがしい気分になって書店をあとにした。


今回も立ち読みでした。
本屋さん、ごめんなさい。


いつも何冊も購入しているので、許してくださいね…




多くの方に楽しい旅をしていただければと思います。
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