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勇敢な日本人 ドライブインでの試食 トルコの風

2010年04月02日 | トルコの風
エピソードその2
ドライブインでの果敢な女性たちについて紹介します。

長距離バス移動の多いトルコ旅行。長時間、かなりのスピードでバスにゆられます。そんなときの楽しみは、各ドライブインでの休憩です。
トイレ休憩が目的ですが、コーヒー、ジュースに舌鼓をうちながら腰を伸ばすことができます。

あるドライブインに入りました。日本の高速道路のドライブイン顔負けの設備、品揃えです。魅力一杯の現地のおいしいそうなおみやげ、民芸品、軽食、飲み物が販売されています。

若い男性の店員さんが、試食のお菓子を配っていました。店員さんの手前には、何種類ものおいしそうなお菓子の箱が並んでいます。日本の観光名所と同じ光景です。
甘い綿菓子のようなトルコのお菓子をプレゼントしています。色は真っ白。四角いマシュマロのようなものの上に小さなデコレーションがしてあります。一口ケーキと言ってもいいかもしれません。
一つもらいました。口に入れるとすぐにとけました。ふんわりしていておいしい。でも、歯がすぐに痛くなりました。甘すぎたからでしょうか。

一緒に試食をしていたご夫人方は気に入ったようです。
何人かの女性が質問します。
「これを書いたいのだけど、このお菓子はどの箱なの」

店員さんはニコニコしています。
でも、愛想を振りまくだけでどの箱かを示すことはありません。質問は日本語。意味を理解できないからです。

「このお菓子の箱はどれかと聞いているのよ」
ご夫人が何回か繰り返します。

同じ反応です。

少しイライラしてきた女性たちは質問を繰り返しながら、
「これ?この箱?」
と指でいくつかの箱を指し示します。

雰囲気を察した男性は苦笑しながらも質問の意味がわかりません。ご夫人方の機嫌が少し心配になってきました。そこで、妻に頼んで英語で質問をしてみます。でも、この若い男性の店員さんは英語も理解できないようです。

トルコ人ガイドさんに通訳してもらおうと思ったのですが、近くに見当たりません。

「質問を理解できないんじゃ買い物はできないわね」
女性陣はバスに引き返していきます。

日本語で質問してもなかなか意味が通じません。勘が鋭いとすぐに理解してもらえますが、毎回そうもいきません。

女性の方は、
「言葉を雰囲気で察しなさい」
と要求していたわけです。

日本人は外国語が話せない。
外国ではコミュニケーション能力が低い。
このようなことが言われています。でも、このツアー参加者に関してはそうではありませんでした。

トルコグランドバザールでの自由時間でのこと。
おみやげ店が縦横無尽に並ぶ、巨大な敷地。上野アメ横のような雰囲気です。
参加者は自由時間に多くの店を訪問します。道に迷わないように十分に注意しながらです。そして集合時間には全員が迷子にならず指定場所に戻ってきます。

その集合場所でのこと。
小さな駅の売店のようなお店がありました。
あるご夫人がお水を買います。
「これいくらなの?」
「はい。これお金」
出てくる言葉は全て日本語。自然です。
不思議な光景に見えました。

今回の旅行国はエジプト、トルコ、ギリシャです。
参加者のほとんどが、既に何カ国も観光旅行をしています。外国旅行が初めてという方は一人だけでした。

どの方も旅慣れていたのです。
だから平気で日本語を使っていたのかもしれません。

アジア諸国は数日で気軽に旅行ができます。海外旅行初めての人が多いと聞いたことがあります。これらのツアーに参加すると、外国人とのコミュニケーションの雰囲気もまた少し違ったものになるのかもしれません。


多くの方に楽しい旅をしていただければと思います。
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