グテレス国連難民高等弁務官は26日、東京都内の日本記者クラブで会見し、日本での難民認定者がごく少数にとどまっていることを受け、「差し迫った状況にない今こそ難民制度を改革する良い機会だ」と述べ、改革の必要性を訴えた。

 法務省によると、昨年日本で難民申請したのは5000人。このうち難民認定されたのはわずか11人。

 グテレス氏はまた欧州に殺到する難民流入問題に関し、「欧州連合(EU)側の適切な難民審査と受け入れ体制の不備」の結果、混乱が起きたとEUの対応に苦言を呈した。

 さらにパリ同時テロ後、各国で難民受け入れに反対する声が強まっていることを念頭に、「難民がテロを生んだのではない。テロや恐怖、戦争が難民を生んだのだ」と強調。難民を排除する動きをけん制した。