最近のPCニュースで、日立などの脱年功序列に関する記事が載っていた。
確かにアメリカ等の成果主義の考え方も理解出来るし、また世界との競争に打ち勝つにはそういった考え方も大切だろう。
しかし、今の日本企業のうち何割がそういった脱年功序列を制度化できるのかは、僕には疑問が多く残る。
完全なる成果主義になるには、今までの日本人の考え方、例えば先輩や後輩の関係、親と子の関係、若者と長老との関係といったような、古くから日本に存在する因習や習慣などの考え方も変える必要があるのではなかろうか。
つまり人生を長く生きた人間はそうでない人間に比べ、一概には言えないにしろいろんな苦労や体験をしてきているのは事実です。
そういった体験がその人の人格を形成し、若者よりも深みのある人間が多いのも事実だろう。
年配者は若者に比べ体力も落ちれば反射能力も落ちる。
しかし体験から学び身に付いたものは言葉の端々に来て、多くのモノを言わないでもそれなりの説得力がある。
今までの日本社会はそうした、いわゆる腹芸を認めてきたのです。
しかし西洋諸国やアメリカには、この腹芸と言った言葉はないのではないだろうか。
考え方や習慣や哲学の違う西洋諸国の真似をしても、日本はやがて必ず迷路に迷い込むと思います。
単に年齢が上だとか会社に早く入っただけで仕事も満足にしない人間も居るのは事実ですが、そうした人達には少ない報酬で我慢するか会社化を変わって頂かねばならないと思いますが、全てを急に成果主義にして脱年功序列を排除しようしても、それは無理と言わざるを得ない。
我々の大先輩が教えてくれた物事は程々にという中庸の哲学を、日本人は忘れないようにしたいものです。