たーさんの世界(意地悪じーさん)

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背筋も凍るこわ~いお話し(№2)  (アリバイ編)

2013年06月06日 | Weblog
それは、僕が二回目のアキレス腱断裂で入院した時のお話しです。

最初は37歳の時に、息子と一緒に通い始めた空手の道場での準備運動運動で左足のアキレス腱を断裂して入院しましたが、その頃は嫁は毎日病室を訪ねてくれていました。

しかし二回目(43歳)のアキレス断裂は、息子と一緒にテレビの撮影で、サッカーボールを取ろうとした時に右足のアキレス麺を断裂しましたが、二回目となると、嫁は一週間に一度病室を訪ねてくればいいぐらいの粗末な扱いをされていました。

ご存知かも知れませんが、アキレス腱を断裂して入院すると術後三ヶ月は入院が必要ですので、病室暮らしはとても退屈な日々となります。


記憶は定かではありませんが、その事件の時はまだ軽いギブスを撒いていたので、おそらく術後二ヶ月目ぐらいだったと思います。



病室暮らしが続いた僕は退屈になり、チョット外出してみたくなったのです。

外出するには勿論病院の許可が必要なので、病院に外泊許可願いを出して外泊し、少しすっきりした気分になろうと考えたのでした。

病院には自宅に帰ると許可願い書に記入し、確かその日は土曜日だったと記憶していますが、僕はタクシーを呼んで一路湯治の場に直行したのです。


エッ僕は嘘は言いませんよ正真正銘の湯治なんですよ。嘘じゃあありません。


嫁はついこの間病室に来たばかりだったので、十中八九この日は病院に来ないと確信し計画を実行したのです。

右足にギブスを巻き松葉杖で身体を支えながら、ルンルンで病室を抜け出たのです。





ゆっくり湯治を済ませた僕は、翌日(日曜日)の早朝(今まで嫁が絶対に来たことが無い時間の午前九時前)にタクシーで病院に帰って来たところ…


何と、病院の玄関先に嫁が娘と一緒に居るではありませんか。

しかも嫁の目は怒りでつり上がっています。←こんな感じ

タクシーを降りた僕に向かって嫁は、『昨日から何処へ行っていたのよwwwwwwww』とえらいケンマクでした。


僕は○※▲◆◎…■○※※ととっさの事で言葉が出ませんでした。



嫁はさっさと自分の車のほうへ歩き始めたので、僕は話をしようと嫁の方に歩いて行こうと思ったのですが、何分松葉杖なので追いつく筈がありません。


しかたなく病室に戻ると、僕のベッドの上に一枚のメモが置いてありました。

そのメモは、今まで一回も訪れた事のない空手の先生からのものでした。


メモには次のように書かれてありました。



【メモの内容】
たーさんへ。

皆で病室に来ましたが、自宅に帰られたとの事ですのでメモを残しておきます。

くれぐれもお大事になさてください。

平成○○年▲月◇日(土曜日
午後四時半

追伸
もしもアリバイ工作が必要なら遠慮なく言ってください。



こう書かれてありましたが、嫁はこのメモが書かれた直ぐ後に偶然にも病室に来たのだと思います。

それ以降の出来事は、あまりのショックで記憶にありません。