蕎麦工房 楽@高島市朽木市場:ざるそば(二八)大盛り&鹿蕎麦

今年の桜は、早い。この日のうちに出かけておかねば後悔するような気がして、朽木方面へドライブ。昼には焼肉宝亭でランチと行って見れば、あいにく定休日だった。
で、この界隈ではラーメン「へ乃河童」も気になるところだが、やはりやってる気配がない。そこで、ここもまたちょっと気になっていた蕎麦屋さんに入ってみることにした。
「道の駅くつき新本陣」真向かいに店を構えたのは2009年7月のことらしい。お店入り口の上に見える木の看板は、字がほとんど消えかかっていて歳月を物語る。
朽木の鯖街道沿いには、蕎麦と鯖寿司を食べさせてくれるお店が何軒か立ち並ぶ。私は全店制覇したわけではないが、いくつか訪れたお店はいずれも丹内の眺めやインテリアへの演出に気遣いがあった。一方、このお店に足を踏み入れると、そうした見た目の演出も、カウンター席の上にある祇園の舞妓はんの団扇とか、
キリン一番搾りの提灯をあしらった照明器具とか、まあ、あるにはあるが、それ以上に少し雑然とした感。
テーブル席の向こうに見える小上がり席にもダンボール箱を無造作に積んであったりで。一方、間仕切り用の透明アクリル板を張った衝立もキチンとあって、コロナ対策にはそれなりに配慮がある。
おしながきを見れば、ざるそばには十割と二八が選べる。また、温かい蕎麦も追加料金で十割が選べるようだ。
裏面はおすすめの鯖寿司と蕎麦のセット。
さらに、豪華天ぷらを加えたスペシャルメニューもある。
また、特徴的なところでは、猪や鹿の蕎麦があること。にしん蕎麦もあるのはある。先ほどのカウンター席上、祇園の舞妓はん団扇の左に「鹿肉カレー」のメニューも見えた。いろいろ調べてみるに、この日ワンオペ営業されている店主は、鹿駆除のために山に入ることも多い様子。猪や鹿のジビエはそれゆえ、ということのようだ。
宝亭の焼肉に振られ腹が減っていたのもあって、私はざるそば(二八)を大盛りで。
冷たく締まって、麺線の短い部分もあるけれど、しっかりとコシのある啜り込み感の実に快い蕎麦。蕎麦つゆの出汁加減も上々。店内の雑然さはともかくとして、食べさせてくれるものには間違いがない。
同行者は「鹿蕎麦」を注文。
ほんのりとレアチャーシューっぽく仕上がった鹿肉。ざっくり斜め切りのネギに針生姜・柚皮。少し味見させてもらう。この鹿肉、これまでに味わった鹿肉のそれにも増して美味い。ちゃんと肉の旨みとともに、鹿肉にありがちなパサパサ感は皆無。むしろしっとりとして柔らかで、それが蕎麦のつゆと組み合わさって、とても出来のいい和風中華そばを味わっているかのように思えてくる。蕎麦は暖かい状態の汁ありで啜ると、冷たいざるそばの締まった食感に比べればどうしても一歩譲る感だが、この鹿蕎麦は、鯖街道に並ぶどのお店にもないココだけの特徴ではなかろうか。どんな飲食店でもそうだが、やはり、実際に食べに入ってみたんければ分からないものだと実感した次第。ただしワンオペ営業されていた大将は、あまり愛想の良い方ではないようで、そういう笑顔系サービスは期待しない方がいいと思うが、ここのジビエ系メニューと冷たい蕎麦の質感はなかなかのものだった。

そば・うどん・麺類(その他) / 安曇川)
昼総合点★★★★ 4.0

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