食べ歩きマップURL
http://tabelog.com/rvwr/000312672/rvwmap/0/0/
t_cognac's weblog
幻の中華そば加藤屋県庁前もり~んの章@滋賀県庁前:まぼちゅ〜

そろそろ、その歴史についてまとめておくべき時が来ているのかもしれない。
初めて訪れたのは2007年7月。高島市で営業していた店が県庁前に移転してきたところから始まった。その初めて訪れた時、器は当時の100均で買えた安い双喜文のやつ、お冷のコップはカップ酒のガラスコップをリサイクルしたやつ、と、なんとなく屋台色を感じさせるお店であったが、当時の基本六種のメニューをコンプした人には「限定麺」が楽しめる仕掛けを用意していたこと、それから、なんと言っても削り節の味わい広がるなんとも出汁の効いたスープに心を動かされたことを、当時の自分は書いている。
そんなわけで、現在の加藤屋グループの礎は、誰がなんと言おうと「幻の中華そば」の成功にある、と、私は思っている。
その後、この十年の滋賀ラーメンの発展を牽引していく役どころの中核を担ったのは、やはりココの創業者であるロバート加藤氏であった…という私の主張に異論を挟む人は多くいるかもしれないとは思うけど、私自身はそう考えている。
まぼちゅ〜を考案し、大津に移転してきたばかりの頃は近所の製麺屋「洛東フーズ」に注文つけまくって麺をあーだこーだしていたこと。(それは丁度しゃかりき草創期の麺屋棣鄂との関係にも似ている気がする)そのうち、滋賀のウルサガタのリクエストからまぼちゅ〜をさらにチューンした「こってりまぼちゅ〜」がレギュラー入りしたり、最初は奈良のラヲタだったもり〜んがやがて厨房に入るようになり、彼自身の独創性豊かなお遊びで、東の方で固定的なファン層が居る「ラーメン二郎」をモチーフに加藤屋流パロディを施した「森次朗」が、加藤屋の一つの顔となり、やがてはその「二郎」パロディが「にぼ次朗」の名でチェーン展開となり、いや、それ以前に、「滋賀拉麺維新会」という組織が旗揚げされ、その組織の間に「湖国ブラック」という一定のルールを設けながら各店の独創性を生かすというなんとも魅力的商品を生み出し、そうこうするうち「滋賀ラーメン元気党」なんていうBBC(びわこ放送)のテレビ枠さえ獲得した…というのが、ロバートのここ十年の功績であろう。と、私は考えている。
ーーーー
追記:「湖国ブラック」は、ととち丸さんの発案で、滋賀のご当地ラーメンを作ろう!というのがスタート。最初に、にっこう、號tetu、麺屋ジョニー、もり〜ん等が賛同して、、、で、時を経て、守山で、大将もブラックを作り始めた。という流れです。
と、もり〜んから直々に補足が来たので、修正しとくね。(2016.11.08)
ーーーー
まとめていうと、ロバート加藤道成氏は、「滋賀のラーメンを一気にレベルアップする切っ掛けを作った男」として、県の商工会筋あたりから表彰されてもいいんじゃないの?とさえ、僕は思っている。
この十年。その節目がそろそろやってくるようだ。
ロバート加藤道成氏自身がどこかの番組で語っていたように、加藤屋の礎である「まぼちゅ〜」は、どうやら余程作り手のセンスや水の条件を選ぶ「そう簡単には作れない」ものであるであるらしく、確かに現時点で翻って思えば「にぼ次朗」を売りとする加藤屋グループ店はここ数年の間に京都滋賀(大阪)に増殖はしたが、いずれも「まぼちゅ〜」を出す店ではないということ。
加藤屋の礎である「まぼちゅ〜」は、かつての「金ちゃんラーメン」や、今増殖しまくっている「ちゃんぽん亭」のようなワケにはいかないということ。
一方、「にぼ次朗」のメニューであれば、増殖は可能なのだろう。
くわしい内情は知らないが、そんなこんなで守山の「加藤屋めん食堂」は、「手のかかる気難しい子」であることを理由に、「まぼちゅ〜」を、封印してしまった。
そういう今、「まぼちゅ〜」を味わうには加藤屋チェーン多しと言えど、結局もり〜んトコしかない…というか、もり〜んが作ってくれる「まぼちゅ〜」しかないのである。
しかし、もり〜んトコはもり〜んトコで「リボーンモリン カミングスーン」なんて、意味ありげな標識を店内に飾っていたりする….。
そんなこんなの動きを思えば、もしかして、「幻の中華そば」は、本当に幻になってしまうんじゃないか?
という思いで、この日は週末限定をパスし、敢えて「まぼちゅ〜」を注文。
鶏の出汁にカツオの効いた醤油スープ、そこに背脂の組み合わせ。
紆余曲折を経て開発された全粒粉入り中細の縮れ麺。
チャーシュー、メンマのちゃんとした主張。
封印されてしまうのは、あまりに惜しいこと。
でも、もり〜んはきっと、次の新たな章を見据えているのだろう。
幻の中華そば加藤屋 県庁前もり~んの章 (ラーメン / 島ノ関駅、大津駅、石場駅)
夜総合点★★★★☆ 4.5
昼総合点★★★★★ 5.0
« 中島屋食堂@... | たんぽぽ@草... » |
リボーンだか?に繋がるって訳ですね。なるほど。
今の業態がなくなってしまうのはなんとも惜しいところですが、新たなもり〜んの展開に、期待もするところです。