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麺将重厚軍団@一乗寺:2/12限定 くじらラーメン

それなりに寒いがこの日の洛北、雲の浮かぶ青空が美しい日だった。
常から当ブログをご覧いただいている御愛読者さまの中には、この風景に見覚えのある方はきっと多くいらっしゃることだろう。信号待ちの運転席から撮ったものである。それにしても、この場所に朝の8時に来るのは初めてのことかもしれない。
それには、この日の整理券を何が何でも受け取りたいという理由があったから。こういう告知がなされた場合、とにかく当日行ってみないことには、どういう状況にあるのかがわからないから。できることなら、待ち時間をなるべく少なく、しかも確実にこの日の特別な限定メニューにありつくためには「早めに行って並んでおく」に限る。幸い現地に到着し、お店真向かいのコインPにクルマを止め、行列に並んだとほぼ同時に店主、軍団長が店先にお出ましになり、早くから並んだ客への特典ということで告知時間より早めの整理券配布にありつくことができた。結果、コインPにクルマを置いたのも一瞬だったために駐車料金も発生せず、まったく、早起きは三文の徳であった。
そして、開店時刻少し前になって改めてシャッター。
ということで、この日どうしても食べてみたかったクジラの骨で出汁をとるという、まあ、滅多に味わうことができないであろうラーメン。さて、どういう顛末になるのか、コレばかりは本当に味わってみないことにはわからない。うまいのか、不味いのか、全く未知数。怖いもの見たさも幾分伴う、いったいどうなるんだろう的ワクワク感。こういうことを、あえて実現してみようとするのは、やはり軍団長である。イノシシとクマのジビエとかなら拳ラーメンの山内店主も手がけたりすることはあるが、魚の骨で「魚白湯」とか、鹿骨スープに「鹿の糞トッピ」とか、スリルとサスペンスに満ち溢れた一期一会の限定メニューに果敢に挑もうとすることに、こと京都、あるいは関西においてはやはり軍団長の取り組みが一番突出してはいまいか。(いや、そういう意味ではまりお流ラーメンの福永さんは限界チャレンジのオーソリティなのかもしれぬが、基本的に夜にはラーメンを食べに出ないインチキな私は、まりおさんの真価を知らないままなのだ...まあ、その程度のヤツが書いているブログだと思っていただければそれで結構でございます。)
さて、由無し事はともかくとして、この日の「くじらラーメン」である。プラス100円or150円でのオプションにもちょっと迷ったが、基本ビンボーなこともあり、スタンダードに「くじらラーメン」のみを注文。軍団長の作業をみていると、大鍋から雪平鍋に作る杯数分の鯨骨出汁を取り分けたところにタレ・香味油(?)を加えて加熱したこの日のスープを鉢に注ぐ。その瞬間、鯨特有の(小学校の給食で鯨が出てくるのが当たり前だった僕らの世代にはたまらない)あの香りがブワッと押し寄せてくる。ああ、紛うことなきクジラだコレは!と、まず、嗅覚からこの日の食の楽しみは始まった。
スープに茹で上がった麺を馴染ませ、トッピングを丁寧に盛り付け「お待たせしました!」と眼前に置かれた「くじらラーメン」。軍団長は私の好みを知ってか、意図的にネギ多め仕様にしてくれた様子だった(ありがと)。
さて、いただきますよ!
味わってみる。うん。「クジラの味」を知っている人にとっては、もうたまらない旨味。ネガティブは臭みはないが、でもハッキリとクジラの香り、そして味わい。その味わいを液体から感じ取る不思議感が面白い!
けれどこの味、クジラの味そのものを知らない人にとっては、どうだったであろうか?
肩ロースチャーシューはレギュラーで載っけるものと同じだが、コレに加えて甘辛く炊いたコレまた懐かしい感のクジラの大和煮をフレークにして乗っけ、紅芯大根、紅くるみ、ビタミン大根とかとか複数種をバランスさせたという紫色なダイコンと、水菜と、ネギのシャキシャキ感がクジラ特有のキャラクターを強く含んだスープと合わさると、ラーメンなのにハリハリ鍋みたく、鮮烈な野菜とクジラ出汁の折り重なる独特のハーモニー。かしゅっとした食感の中太ストレート麺もスープと良く合いズゾゾゾ啜って美味い。
もしこれがクジラのスープと麺だけだと、特にクジラそのものの味を知らない食べ手にとってはそのクセがネガに働くものだったかもしれないが、独特のスープと多め薬味野菜の鮮烈感を麺とともに啜り込むと、特有の風味を含め、たまらないものがあった。
ということで、あらためて軍団長の果敢な試みをリスペクトする。
実に面白く、味わいましたです。
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