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長浜ラーメンみよし@木屋町三条:ラーメン

二月後半、春めく気分も垣間見せながらまだ冬の気配が強く居座るが、三条大橋西のミンミン前にある桜の樹はもう開花しようとしている。確実に、春は出番を待っている。

この土日、業務だなんだで主体的に食べに出る機会を失ってしまった。ならばせめて、仕事の帰りに道草して、通し営業している昔からある店に、ひっさしぶりに赴いてみるか...と、寄ってみた。このブログに記事を書いたことはないが、確か自分が中学生だった頃(南座向かいに「とんとん来」が開業した頃)からずっと営業し続けている。
そりゃ今でこそ、京都拉麺小路に博多一幸舎がやってきて、木津川市には無鉄砲が当たり前のようにあって、一乗寺では軍団長が重厚豚骨で頑張っていて、三条会商店街ではヨシハルが箕面発の豚骨を定着させていて...この他にもまだいろいろあるかも知れぬが、そんな風に多種多様のラーメン文化が花開くような時代になる前の昭和の頃から、京都の飲屋街の一角で絶えず人気であり続けてきた...という点では、このお店を見過ごすことはできないように思う。もし誰かが「京都ラーメン50年の記録」などというタイトルで本を書いたとしたら、決してスルーすることはできない位置付けにあるお店であるように思う。 
かつて、某掲示板に私の同世代の口の悪い某ロートルラヲタがこの店のスープをして「臭い」と一言で片付けてしまっていたのも「旧い」記憶。
また、このお店について、かつて作っていたホームページ上に、自分はこんなことを書いている。

「もう20年以上前からあるお店。その頃からあの場所に独特の臭いを漂わせ続けている。四条にあるとんとん来も昔はかなりキョウレツな臭いを漂わせていたが、今は全くそんなことはなくなっている。しかし、みよしの方は相変わらずその臭いを近年もキョウレツに漂わせている。何年かぶりで訪れたが、入るのをためらってしまうほどだった。けど、ラーメン600円を注文。いざお店の中に入ってしまえば不思議とあの臭いは気にならなくなってくる。店内は非常に狭いが、手荷物は後ろの壁にあるフックにかけられるようになっている。またこんなに狭いお店なのに厨房の奥にある寸胴は年季が入っていてかつ、とてつもなくデカイ。私が行ったときはお店のおばちゃんがその寸胴のそこに沈んでいるピリ辛メンマを取り出そうとしていた。けれど普段はきっとこの寸胴で豚骨スープを作っているんだと思う。 

さてラーメンだが、デフォルトの白濁豚骨スープはゴマや脂の粒は浮かんでいないシンプルなルックス。まずはコレを楽しみたい。少しワイルドな香りを持った豚骨の風味がかなりの甘さをともなって口に広がる。たまたまそうなのか、やはりそれを狙ってのことか、いずれにしてもお酒を飲んだ後のシメにうまく感じる味だと思う。

極細の麺は固めに茹でられて、よくスープと合うし食感としてもかなりレベルが高い。この麺の食感とスープの風味のバランスこそ、このお店の身上だろう。チャーシューはロース肉と思しきスライスが2枚と、サイコロ大の角切りがぱらぱらとトッピングされるのはちょっとめずらしい。このお店のカウンターにはラー油、鷹の爪、カレー粉、ゴマ、天かす、紅生姜等、とても多彩な薬味があってセルフでトッピングが出来るようになっている。このトッピングでかなりのチューニングが出来るわけだが、この薬味の追加は味を確かめながら少しずつやった方がいいだろう。半分ほど食べ進んだところでゴマを、さらに天かすを追加して食べた。この場合、極端な変化はない。しかし、カレー粉やラー油なんかはどうだろう。それから、カウンターの上ではないので目立たないが、チャーシューを作るときに出来たであろう醤油ダレがあったので少しばかり追加。けれど、これがやたら甘みを追加ことになり、味のバランスを崩したような気がした。その横には酢も置いてある。しかし、メニューには餃子はないのでこれは明らかにラーメンの味付けのためにおいてあるのだと思うが、手は出さなかった。(2002.11)」

...で、その当時のラーメンの画像がコレ。そして...

2017年2月19日に食べたのがコレ。

ほぼ15年前の2002年11月に自分が書いていたことを思い起こしてみると、今の「みよし」はあの頃の強烈な豚臭はかなりおとなしくなっている感。パツンとした細麺について、成美堂出版「関西 ラーメンのうまい店200軒(1999年1月1日発行)」の86ページには「麺は自家製の手打ち麺で」という記述が見られるが、数年前に麺屋棣鄂製のものに切り替わっていると聞く。スープのトンコツ加減は、草津市穴村の「真咲雄」みたく視覚嗅覚味覚触覚に迫るように訴えかけてくるようなラーメンに比べると、やはり程々な感。

だけど、カウンター席の目の前には紅ショウガ、白ゴマ、天かす、カレー粉、一味や、

ヤンニー醤(ヤンニンジャンのことだと思う)や豆板醤など、多彩な味変アイテムが置いてあり、食べる途中にスープの味をいろいろと変化させて楽しむことができるようになっているのはこのお店の魅力のひとつ。また、久しぶりにあらためて食べてみると、メンマの上からちょちょっかけられた甘辛いラー油のようなタレも独特な感じ。

ただし、高菜についてはかつて無料だったそうだが、今は単品小皿として有料メニューになったことを惜しむ声を聞くこともあるところ。また、替麺についてはメニュー表に書かれていないが、店内の壁の隅っこに手書きで小さく「替玉」(たぶん、100円)と書かれているのを見た。

この日の自分がそうであったように、午前11時から早朝6時までという非常に長い時間の通し営業なればこそのアリガタミ は大きい。
飲み屋街の一角に長年営業し続けるラーメン店...という点においては、大阪の金龍ラーメンに相通じる存在価値がこのお店にはある気がする。
(と、書きながら、私は未だに金龍ラーメンを食べたことがない。) 

いつの頃からか、このお店のラーメン鉢には文字が入るようになった。この文字を書いたのは格付けチェックで有名な、あの方だそうですね。

 

博多長浜ラーメン みよしラーメン / 三条駅京都市役所前駅三条京阪駅
昼総合点★★☆☆☆ 2.5

コメント ( 3 ) | Trackback ( 0 )
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コメント
 
 
 
Unknown (だいぼん)
2017-02-25 20:19:02
みよしは、全然別の店に成り下がってしまった気がするのではありますが、
私の味覚もまた、別の舌に成り下がってしまったって気がするのであります。
これは、誰のせいでもなく、時間の経過というものであろうな、そう思います。
・・・しかしこんなに高かったっけ??
 
 
 
昔と今とを比べてみたら (呈蒟蒻)
2017-02-25 20:24:50
京都や滋賀だけを見ても、ラーメンのレベルはすごく向上しているように思います(全国的にもそうかもですが)。
そんな中で、変わらずにあの場所で営業し続けていること自体、すごいことだと自分は思います。
 
 
 
東京みよし (ラーメン大好き)
2017-03-07 12:11:54
浅草でオープン、博多長浜ラーメン東京みよし
って新店は、京都みよしとの関係はどうなってるんでしょうね?
 
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