鳴海、出羽守氏雲(ではのかみうぢくも)宅にて
面白し雪にやならん冬の雨 芭蕉
挨拶の句である。「面白し」は、冬の雨が雪に変わろうとする気配を感じとって、雪を待つ心が、思わず口をついてうち出されたものであろう。
「雪にやならん冬の雨」という句の拍子には、雪を待つ心のたかぶりがおのずからあらわれていて、楽しい気分になっている。雪を待つその心の拍子には、何か童心に似たものさえ感じられるようである。
「鳴海」は、東海道五十三次の宿場で、現在の名古屋市緑区にある地名。鳴海絞り、またの名を有松絞りの産地として有名。
「氏雲」は、本名を岡島佐助、俳号を自笑という刀鍛冶である。正徳三年(1713)没。
季語は「冬の雨」。
「この宅に俳諧の友と会していると、冬の雨が降るうちに、しだいに寒さ
を増してきた。この調子だと雪に変わるであろう。それを待つ間は、ま
ことに面白い趣であるよ」
参道にイルミネーション十二月 季 己
面白し雪にやならん冬の雨 芭蕉
挨拶の句である。「面白し」は、冬の雨が雪に変わろうとする気配を感じとって、雪を待つ心が、思わず口をついてうち出されたものであろう。
「雪にやならん冬の雨」という句の拍子には、雪を待つ心のたかぶりがおのずからあらわれていて、楽しい気分になっている。雪を待つその心の拍子には、何か童心に似たものさえ感じられるようである。
「鳴海」は、東海道五十三次の宿場で、現在の名古屋市緑区にある地名。鳴海絞り、またの名を有松絞りの産地として有名。
「氏雲」は、本名を岡島佐助、俳号を自笑という刀鍛冶である。正徳三年(1713)没。
季語は「冬の雨」。
「この宅に俳諧の友と会していると、冬の雨が降るうちに、しだいに寒さ
を増してきた。この調子だと雪に変わるであろう。それを待つ間は、ま
ことに面白い趣であるよ」
参道にイルミネーション十二月 季 己