先週、パーキンソン病の講演会に、スタッフ8人で行ってきました。
一般講演はとにかく、特別講演は本当に感動ものでした。
東海大学医学部 内科学系神経内科准教授
高橋 裕秀先生「あきらめさせないパーキンソン病治療:その実践」
ちなみに、主催は大塚製薬で、パーキンソン病の新薬で24時間血中濃度を安定的に保つことで、パーキンソン病のスイッチのon/offの改善が画期的に改善されるという「ニュープロパッチ」の紹介から始まりました。
そうですよね。
パーキンソン病の患者さんは、スイッチのOFFが恐怖なのです。
本当にこれが効果的なら、うちの患者さんたちだって、すごく良くなるかも・・・。
今後の成果に期待しつつ、高橋先生の講演です。
高橋先生のお話では、現在特定疾患となっているパーキンソン病は、近い将来特定疾患から外される可能性が高いということでした。
パーキンソン病の患者数の増加で、国が負担する医療費をかなり圧迫していることに起因するらしく、もっと希少疾患を手厚くするためにも、検討されているらしいのです。
先生は言います。
「パーキンソン病は、どんどん進行して、10年後には歩けなくなる。と思っていませんか?
そんな説明をする医者がまだいるのが現状です。
でも、諦めてはいけない。病状に見合った治療をすれば、10年経っても社会参加をすることはできます。」と。
先生は、パーキンソン病の初診時の動画をずっと撮っています。
そして、治療の経過も撮影しています。
初診時、前傾姿勢で腕を振ることなく、小さく片腕を震わせながら、すり足歩行をする患者さんも、車椅子で連れてこられ、両脇を抱えられてやっと立ち上がる患者さんも、1ヶ月後の診察時の動画では、みなスタスタと歩いているのです。
そんな動画をなん例も示しながら、適量のLードパを中心に管理することで、社会復帰ができるのだと力説されていました。(それでも効果がなければ、DBSという脳刺激手術があります)
社会復帰まで行かなくても、日常の生活が普通に営めれば、必要以上に医療費や介護保険を使う必要もなくなり、国の負担をも減らすことができ、たとえ特定疾患から外されてもなんの問題もなくなるというわけです。
私たちには処方に関することはよくわかりませんが、Lードパがパーキンソンの薬だということは知っています。
けれど、日本で一般的に使用される容量よりも、かなり多い量のL-ドパを、1日数回に分け生活状況に合わせて量を変えて処方するそうです。
L-ドパは副作用の多い薬という認識は、全くナンセンスで一番安全な薬であり、ジスキネジアさえ注意して投与すれば、とても効果的であるとしています。
実際の動画を見て、感嘆の声が上がったのは言うまでもありません。
先生は、検査内容も病状から判断して、一般的によく行われているMRIなどの検査も、全く必要のない検査は最初からやらないと言っていました。
何を疑って、何を検査し、何を使うか。
シンプルで的確、これぞ名医って感じでした。
けれど、看護師の私たちが一番感動したのは、患者さんに対する先生の姿勢でした。
診察室に入ってくるときの足音、姿勢、ごくわずかな指の震に気づくのです。
そして、今までの先生がちゃんと聞いてくれなかった、患者さんの訴えにきちんと耳を貸し、そこから真実を見抜く力。
はっきり物を言うし、他の先生に対しても、「そこが違う!」と言っちゃう先生。
でも、患者さんに対して、「俺が治す!」という信念が感じられる素敵な先生でした。
現在横浜近辺では、パーキンソン治療の専門家を求めて、東京の大学病院などに通っている方が多いそうです。
でも、この地域の人の病気は、この地域の病院で治すべき、と先生は言います。
そのために、地域に分けて講演活動をされているそうですが、残念なことにこの日集まった医師は10名にも満たなかったと思います。
それも、神経内科の先生はほとんどいらしゃらなかったのではないでしょうか。
先生は、現在若くて意気込みのある医師を集めて、事例検討会を主催していると言います。
本当にこういう意気込みのある先生が、沢山育ってくれれば、今苦しんでいる人たちがどれほど救われるかと思うと、「先生たち、ちゃんと勉強してよ!」と思ってしまいます。
うちの患者さんの多くは、スイッチのオン・オフに苦しんでいたり、主治医の心無い言葉に怒ったりしています。
まずは、もっと患者さんの声を聞いて欲しい。
パソコンの画面ばかり見ていないで、患者さんに触れて欲しい。
先生が怖くて、何も言えない患者さん、たくさんいますから。
無神経内科なんて陰口、患者さんから叩かれたりする先生もいますし・・。
本当に偉いのと、偉そうなのとは、こんなに違うんだな〜。と思いました。
一般講演はとにかく、特別講演は本当に感動ものでした。
東海大学医学部 内科学系神経内科准教授
高橋 裕秀先生「あきらめさせないパーキンソン病治療:その実践」
ちなみに、主催は大塚製薬で、パーキンソン病の新薬で24時間血中濃度を安定的に保つことで、パーキンソン病のスイッチのon/offの改善が画期的に改善されるという「ニュープロパッチ」の紹介から始まりました。
そうですよね。
パーキンソン病の患者さんは、スイッチのOFFが恐怖なのです。
本当にこれが効果的なら、うちの患者さんたちだって、すごく良くなるかも・・・。
今後の成果に期待しつつ、高橋先生の講演です。
高橋先生のお話では、現在特定疾患となっているパーキンソン病は、近い将来特定疾患から外される可能性が高いということでした。
パーキンソン病の患者数の増加で、国が負担する医療費をかなり圧迫していることに起因するらしく、もっと希少疾患を手厚くするためにも、検討されているらしいのです。
先生は言います。
「パーキンソン病は、どんどん進行して、10年後には歩けなくなる。と思っていませんか?
そんな説明をする医者がまだいるのが現状です。
でも、諦めてはいけない。病状に見合った治療をすれば、10年経っても社会参加をすることはできます。」と。
先生は、パーキンソン病の初診時の動画をずっと撮っています。
そして、治療の経過も撮影しています。
初診時、前傾姿勢で腕を振ることなく、小さく片腕を震わせながら、すり足歩行をする患者さんも、車椅子で連れてこられ、両脇を抱えられてやっと立ち上がる患者さんも、1ヶ月後の診察時の動画では、みなスタスタと歩いているのです。
そんな動画をなん例も示しながら、適量のLードパを中心に管理することで、社会復帰ができるのだと力説されていました。(それでも効果がなければ、DBSという脳刺激手術があります)
社会復帰まで行かなくても、日常の生活が普通に営めれば、必要以上に医療費や介護保険を使う必要もなくなり、国の負担をも減らすことができ、たとえ特定疾患から外されてもなんの問題もなくなるというわけです。
私たちには処方に関することはよくわかりませんが、Lードパがパーキンソンの薬だということは知っています。
けれど、日本で一般的に使用される容量よりも、かなり多い量のL-ドパを、1日数回に分け生活状況に合わせて量を変えて処方するそうです。
L-ドパは副作用の多い薬という認識は、全くナンセンスで一番安全な薬であり、ジスキネジアさえ注意して投与すれば、とても効果的であるとしています。
実際の動画を見て、感嘆の声が上がったのは言うまでもありません。
先生は、検査内容も病状から判断して、一般的によく行われているMRIなどの検査も、全く必要のない検査は最初からやらないと言っていました。
何を疑って、何を検査し、何を使うか。
シンプルで的確、これぞ名医って感じでした。
けれど、看護師の私たちが一番感動したのは、患者さんに対する先生の姿勢でした。
診察室に入ってくるときの足音、姿勢、ごくわずかな指の震に気づくのです。
そして、今までの先生がちゃんと聞いてくれなかった、患者さんの訴えにきちんと耳を貸し、そこから真実を見抜く力。
はっきり物を言うし、他の先生に対しても、「そこが違う!」と言っちゃう先生。
でも、患者さんに対して、「俺が治す!」という信念が感じられる素敵な先生でした。
現在横浜近辺では、パーキンソン治療の専門家を求めて、東京の大学病院などに通っている方が多いそうです。
でも、この地域の人の病気は、この地域の病院で治すべき、と先生は言います。
そのために、地域に分けて講演活動をされているそうですが、残念なことにこの日集まった医師は10名にも満たなかったと思います。
それも、神経内科の先生はほとんどいらしゃらなかったのではないでしょうか。
先生は、現在若くて意気込みのある医師を集めて、事例検討会を主催していると言います。
本当にこういう意気込みのある先生が、沢山育ってくれれば、今苦しんでいる人たちがどれほど救われるかと思うと、「先生たち、ちゃんと勉強してよ!」と思ってしまいます。
うちの患者さんの多くは、スイッチのオン・オフに苦しんでいたり、主治医の心無い言葉に怒ったりしています。
まずは、もっと患者さんの声を聞いて欲しい。
パソコンの画面ばかり見ていないで、患者さんに触れて欲しい。
先生が怖くて、何も言えない患者さん、たくさんいますから。
無神経内科なんて陰口、患者さんから叩かれたりする先生もいますし・・。
本当に偉いのと、偉そうなのとは、こんなに違うんだな〜。と思いました。