少し前にイルプルの授業見学へ行ってきました。先生による実演+一人一台の実習→試食というスタイルで、およそ7時間ほど。驚きと発見の連続であっという間の数時間でした。
お教室のHPをご覧になればわかると思うのでここでは多くは語りませんが、イルプルでいただくお菓子はまさに孤高の美味しさ。一切の妥協を許さず常に最高のものを創るというこだわりが感じられるのです。
言葉にするとなんとも陳腐な表現で、この感動を正しくお伝えできないのがひどくもどかしいのですが
『1度食べれば必ず、ここだけにしかない心を打つ特別なおいしさを感じられるはずです』(こちらより引用)という言葉通りでした。
オペラのレシピを見てその砂糖の多さにちょっと動悸がしたのですが、できあがったものをいただいてみると意外にそれほど甘くないのです(激甘でないという意味で)。
コーヒーの苦みと砂糖の甘みという正反対なベクトルのもの同士をそれぞれガツンと利かせることで、最終的には調和がもたらされるとでもいえばよいでしょうか。
お菓子の甘さを抑えたいなら砂糖を減らせばよいではないかというのは誰もが思いつくことですが、これをやってしまうとなんだかマヌケな味になってしまうことが多いのですよね。
今年の春だったか抹茶のフィナンシェを何度か試作していく過程で「抹茶も砂糖もどっさり入れること」が美味しさの秘訣であると気付いたのですが
やはり幸せな味を創り出すことは毒を生み出すことと同義なようです(砂糖たっぷりバターたっぷり……)。
ガトーショコラは材料に特徴が。チョコレートは3種類使用し味に深みを出すための隠し味としてサワークリームやスパイスなどが使われており、さすが…の一言。個人ではこれを揃えるのはちょっと面倒ですね。
試食は(ほぼ)できたてだったので少々イマイチな味でしたが、寝かせば化けそうな予感ただようケーキでしたのでお持ち帰りして一晩寝かせました。
翌日、呻りながらいただきましたよ。
マカロンは皆さまお好きですか?
このお菓子は最も当たり外れの激しい部類に属すると思うのですが、イルプルのマカロンは超当たり。やばい、うますぎる。
さくっとした歯触りのあとに訪れるねちっとした濃厚さ。この時いただいたのはプレーンなバニラだったので、ほかのフレーバーはもっと美味しいに違いない。
これだけ完成度の高いお菓子を作っているからには非常にストイックな空気の中授業が進められると思われるかもしれませんが、実際はとてもアットホームな雰囲気。
講師の方はもちろん生徒さん方も気さくに話しかけてくださり、本当に楽しそうにお菓子を作っていらっしゃいました。
見学するだけでも「ここには通ってみたい…!」と強く思わされるような魅力溢れるお教室なのに、イル・プルーの味を知ってもらうためと渡される焼き菓子のお土産をいただいたらもう完全にノックアウト。
パウンドケーキ、私が作るものとは別物だ。じゅわっとした食感にこれまたとっておきの隠し味が加えられていそうな風味。
ダックワーズもマカロンを彷彿とさせるねちっとした食感で美味。アーモンドプードルをたっぷり使うお菓子はやはりこうでなくてはね。
クッキーはチーズや柑橘、ココナッツ、ヘーゼルナッツ(?)など素材の味がしっかり楽しめるものばかりでした。(ちょっと甘さ控えめすぎかなと思ったのは秘密。笑)
これは通いたくなってしまうーーー!
けれども、受講料を見て現実に引き戻されるわけですね。いつの日か通ってみたいなあああ。
まあいずれにせよ、今は自分の腕を上げるのみです。ここ数年好き勝手自己流のお菓子ばかり作っているので、そろそろきちんとしたレシピ本で学ぼうかな。というか、作るジャンルが偏りすぎているのでそれをどうにかしないと。
せっかくイルプルに見学へ行ったのだし、弓田先生の本へチャレンジしたいと思うのでした。
医学書並みのお値段の本もあって震えあがってます。これは図書館に置いてなさそうだ…
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こちらもどちらかぽちっと…