今日のメディアは大震災から1000日を経た東北沿岸を中心に、日本人として決して忘れてはならない「3・11」を写し出しています。特に今夜の報道ステーションは特集「わが子が甲状腺がんに…原発事故との関係は」で、長時間を費やした番組に目を見張りました。福島第一原発の事故当時、18歳以下の子ども約27万人のうち甲状腺がんと診断された子どもは33人で、年間100万人に1人か2人とされてきた数字よりもはるかに高い割合で見つかっています。ところが福島県や県立医科大学などでは福島原発事故の影響とは考えにくいと否定的な姿勢には驚きです。
番組では1986年のチェルノブイリ原発事故後の子どもの甲状腺がんとの関わりなどを取り上げ、事故10年後に子どもの甲状腺がんが急増したことで国際社会に訴え認められた経緯を紹介です。今、福島の子どもたちが甲状腺がんと診断され、母親たちのやり場のない思いに胸が痛み、原発事故との関係に目を背けてはいけないと痛感です。
ところで昨日の参院予算委員会の安倍首相といい、夕方の記者会見で「心の復興に力を入れていく」などと実に空々しく思えるものでした。また東京電力福島第一原発から20キロ圏内にある福島県田村市都路(みやこじ)地区への避難指示について、4月1日に解除すると表明です。国の避難指示区域で初の解除ですが、チェルノブイリに学べば原発から30キロ圏内などに人が住めるはずがありません。人口減少対策や産業振興のための経済優先で、いのち軽視のアベノミクスの危うさと怒りの「3.11」です。
そして今日は朝から抜けるような青空で、東北の被災地の人たちには何だか申し訳ないような思いで過ごしました。また3年前に南相馬市から当市へ避難していたYさんからのメールがなく、どうされたのかと気がかりな一日でもありました。
明日の気温は10度を超す予報で、一気に春が来るでしょうか。「糸魚川けんか祭り」も一ヵ月後に控え、姫川桜堤の見事な桜ももう直ぐです。