すとう信彦 & his band

社会起業家(チェンジメーカー)首藤信彦の日常活動とその仲間たち

秋山直紀氏逮捕

2008-07-24 23:22:58 | Weblog
かねてから久間元防衛大臣など複数の防衛族政治家とアメリカ国防族それに日米防衛産業の橋渡し役を行っていた秋山直紀氏が所得税法違反容疑で逮捕。3年間のコンサル料2億3千万の所得を隠蔽し、7400万円の脱税容疑ということになっているが、問題はそんなけちな話しではなかろう。山田洋行それに守屋元次官のスキャンダルからも明らかなように、防衛がらみの腐敗行為は対象となる防衛機器の金額が巨額でしかも軍事機密の帳に隠されているがゆえに、想像を絶する金額が関係しているはずだ。特にミサイル防衛をめぐる調達は、価格の明確化がされにくいミサイル防衛という巨大ソフトそしていまだ実験・開発段階にあるミサイルを対象としているゆえに、これまでのようにとりあえずは各国の戦車や機関銃の市場価格をベースとしてそれに何パーセントかコンサルや政治家への支払いが行われるというような生易しいものではないだろう。
今回の事件がはたしてどこまで真相に迫れるのかは、疑問である。秋山氏のふてぶてしい態度も、本人の胆力というより、検察にアメリカでの立証ができるかと挑戦しているようにさえ見える。そもそもこの一連の調達にはアメリカのネオコングループそのなかでもダワー氏やアーミテージ氏などを主要アクターとするアジア戦略グループの資金源調達の背景が推察される。本格的に秋山氏を追求していけば、当時の日本政府というか小泉政権そのものの関与まで触れざるを得なくなるであろう。
長年、国際政治や危機管理問題をやっていて、こういう輩と多少は触れ合うこともあるが、彼らに手玉にとられるのは日本の政治家の卑しさとレベルの低さ以外のなにものでもない。そもそもアメリカと組もうとする政治家が英語も話せず、こうしたミドルマンに頼っているシーンを見るともう滑稽としかいいようがない。
実は小生も現役時代、ミサイル防衛の調査ツアーのお誘いを受けた。まさか自民防衛族が声かけてくるはずはないから、当然、党内防衛問題有力者からの誘いということだろう。そんなアゴアシ付きのツアーの誘いを受けるはずがないが、軍事企業訪問などは多少関心がなかったわけではない。原則論で言下お断りしたが、党内融和など考えずに、はっきり断っておいてよかったとつくづく思う。くわばらくわばら。

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