すとう信彦 & his band

社会起業家(チェンジメーカー)首藤信彦の日常活動とその仲間たち

民主党都議選惨敗に想う

2013-06-24 22:53:49 | Weblog
都議選に民主党は惨敗し、自民・公明さらには何と共産にも抜かれて、第四党の地位に滑り落ちた。共産党躍進の裏には民主党のふがいない現状がある。アベノミクス失速や原発再稼働の暴挙があっても、党内保守派に気兼ねして玉虫色のマニフェストしか作れない組織の間隙をぬって、数は少なくても先鋭的な主張を持った組織が中央突破したのだ。民主党の候補者は善戦したと思う。維新の凋落で気が緩んだなって報道もあったが、参議院選を目前に控えて気を抜いた候補などいるわけない。
今回勢力を盛り返したのが自民・公明+共産であるところが結果の本質だろう。要するに投票行動と自己の利害とが一致している集団が復権への明確な期待をもって投票したのだ。三党が利害共同体だとしたら、民主の支持集団は好き嫌いの選好集団だ。スーパーでリンゴを買うように、リンゴは好きだがこのリンゴは傷があってダメ、リンゴは好きだが今の時期だときっと冷蔵物だから買わない、今の旬は甘夏ね...みたいな評価なのだろう。だから、投票率が下がったことこそ、民主党の最大の脅威であり、打ち負かすべき敵であると認識すべきだった。利害グループの規模は変わらない。民主党でもそうした集団の規模は第四位に一応あることを今回の選挙が証明した。今回の惨敗を受けてまたぞろ執行部などから「風に負けない組織造り」とか、「足で歩いて一人ひとり手を握り締めて」みたいなあるいはまた高校野球根性ストーリーみたいな期待が出てくるかもしれない。しかし、現実を科学的に分析し、「風」こそが民主党のパワーの元であることを理解してオルタナティブな政治を再構築してほしいものだ。
ただ、本当に残念なのは、民主党議員というものが一種の「入れ墨者」化していて、どんなにすばらしい活動と業績がある油ののりきった最高の都議が「民主党がからダメだ」「落ちてざまみろ」というような罵声を浴びていることだ。選挙民はあるいは選挙にすら行かなかった住民はいったい何を根拠にそんな罵声をあびせるのだろうか?直前に無所属に変わって当選した議員、民主党からつぎつぎと政党と対象選挙を変えて、今度は維新で当選すると思ったら落選した青年議員などの一方で、この人こそ新し日本の政治を背負って立つだろうと客観的にも思われる候補者などが次点で涙をのんでいるのを見ると、今の日本の政治システムが単に正常に機能しないだけでなく、貴重な人材を社会が寄ってたかって、わざわざ潰すシステムになっているとしか考えられない...胸が張り裂けるような思いでTVの速報を見つめた。
しかし、我々はここでとどまることも、引き返すこともできない。少なくともこのようなひどい政治を作り出した責任がある以上、将来の日本と世界を担う政治家が芽をだし、しっかりと根を張り成長を見届けるまで、活動していきたい。

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