なぜか惹かれる不思議な数学ル | ||
---|---|---|
読了日 | 2017/09/02 | |
著 者 | 蟹江幸博 | |
出版社 | 実務教育出版 | |
形 態 | 単行本 | |
ページ数 | 213 | |
発行日 | 2014/03/15 | |
ISBN | 978-4-7889-1073-7 |
でもかんでも地球温暖化のせいにするのはどうかと思うが、しかし、こんな9月の初旬だというのに、秋の深まったような陽気は、どこか季節のサイクルが狂ってしまったとしか思えない。
急に寒くなったり、暑くなったりすると、着るものにも困る。身体機能の衰えつつある年寄りには、身体がついていけない。全く困ったものだ。そうしたこととは関わりないことなのだが、僕の左足がまた腫れあがってきて、昨日、病院に行ってきた。僕の足を見てドクターは不審そうだったが、痛みや炎症を抑えるロブ錠と胃炎を抑えるレバミピド錠を処方して、尿酸値を下げるフェブリク錠と並行して服用するようにという。
どうも足の腫れが痛風の発症ではないのかもしれない。ドクターは1週間ほど様子を見て、というのだが・・・。
歩くのに多少不自由を感じるくらいで、痛みもさほどでないから、様子を見るのはいいのだが、一体何が原因なのだろうと、訳の分からない足の腫れがちょっと気になる毎日だ。
陽気と関わりないといったが、若しかしたら急激な温度変化も多少影響しているのか?まさかね・・・・。
なぜか惹かれる 不思議な数学 なんと興味を引くタイトルではないか。そう思うのは僕だけではないだろうが、本当に数学はその神髄を僕に理解させないまでも、惹きつけてやまないのだ。
本書はどちらかと言えば、数学書というよりパズル書と言ってもいいくらいな、数学の魅力を身近な題材で面白おかしく解説している。内容は下表に示した通りだが、一つ一つのタイトルの中に、4つから8つの小項目を設けて、数の不思議さや問題を解く方法などを示している。
例えば、僕は最初の1項目で、消えた「1000円」の怪?というタイトルを見て、すぐさま過去に読んだパズル書「推理パズル」(藤村孝三郎著)を思い出す。この問題は数多くのパズル書などで、形を変えて紹介されているパズルの古典と言っていいだろう。僕もこのブログで、内田百閒氏の「第一阿房列車」の中で紹介している。僕がこのパズルを知ったのは、上記のように「推理パズル」なのだが、著者の藤村氏は内田百閒氏の「第一阿房列車」で語られるその話術がたんなるパズルを、文学の域に高めているといった旨を書いている。
僕はそれをもとに内田百閒氏の著作を読むことにしたくらいだ。
ここに収められた40数項目について書くわけにはいかないが、最初の一問くらいは紹介しても良いだろう。
人の男が1泊5000円の旅館に泊まった。翌朝チェックアウトの時に、旅館は3人で5000円割り引いてくれるという。5000円を3人で割ることは出来ないので、2000円を仲居さんにチップとしてあげて、3人は1000円ずつもらった。
3人の支払いは4000円ずつだから計12000円で、仲居さんへのチップ2000円を足しても、14000円にしかならない。1000円はどこに消えた?
というのがこの問題である。
と、このような問題とともに、考え方や問題への向き合い方などが、興味深く解説されて、なるほどと納得させられるのだ。この最初の問題は人が引っ掛かりやすい錯覚を利用した問題で、説明されればなるほどと納得できるのだが、人は時によってはパズルでなく重大問題を考えるときでも、錯覚や誤解は日常茶飯のごとくに陥りやすい。
大事な決断は、一度原点に立ち返って、冷静に考える必要がある。
もう一つ紹介しよう。2番目の確立を知ると「先が読める」? のところでも同様に錯覚に陥りやすい問題が提起されている。
確率は変化するという問題だ。テレビの番組でA,B,Cと三つの箱のどれかに賞品がはいっており、どれが当たるかはそれぞれ1/3ずつだ。あなたはその一つを選び賞品が入っていればもらえるものとする。あなたは仮にAを選んだとしよう。
テレビの司会者はCの箱を開けてみせ、何も入って無いことを示す。そして、「Cは空でしたから、あなたの選んだAか,もしくはBに入っています。今ならBに変えてもいいですよ」という。さて、あなたはそのままAを選ぶか?またはBに替えた方がいいか?確率は?という問題である。
確立については、19世紀のパスカルの時代から論じられている理論だそうで、各国の数学者たちによって論議がかわされてきたそうだ。まあ、ここではそうした難しいことはさておいて、あなたが選ぶ箱の問題だ。
確率は最初の1/3から箱が一つ減って、1/2ずつになった。だが、それではこの問題の本当のところがわからない。結論から言ってしまえば―というのは説明すると長くなるのだ―あなたはBに変えた方が当たる確率は高いというのだが、納得できるだろうか?
# | タイトル | # | タイトル |
---|---|---|---|
1 | 推理する力で「解」が見えてくる | 5 | 覆面算、虫食い算、小町算でアタマをひねる |
2 | 確立を知ると「先が読める」? | 6 | 論理パズルで状況を見抜く! |
3 | 「数の後ろに隠された法則」を発見せよ | 7 | 「最短最速の方法」を選び出せ! |
4 | 幾何力が数学力を高める | 8 | 視点を変えればルールも変わる |
にほんブログ村 |
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます