隅の老人のミステリー読書雑感

ミステリーの読後感や、関連のドラマ・映画など。

1771.数字の国のミステリー

2017年08月31日 | 数学
数字の国のミステリー
The Number Mysteries
読了日 2017/08/31
著 者 マーカス・デュ・ソートイ
Marcus du Sautoy
訳 者 冨永星
出版社 新潮社
形 態 単行本
ページ数 335
発行日 2012/11/30
ISBN 978-4-10-506371-9

 

上の著者名をクリックすると、今まで読んだ著者の作品一覧へ移動します。

 

学に興味のない人でも、ミステリーファンならちょっと気になるタイトルではないか。まして理解できないまでも、数学に多少の興味を持ち合わせている僕には、読んでみようという気を起こさせるに十分だ。
前に読んだ「四色問題」を借りるときに、図書館に「数学」という見出しのついた棚があることに、初めて気が付いた。何十年も前から通っていながら、そしてさほど大きくない木更津市立図書館は、児童書以外のところは隅々まで見て知っていたつもりが、全く気が付かなかったのは、やはり、「心ここに在らざれば見れども見えず」の口か。
もっとも、うかつや粗忽は日常茶飯事の僕のことだから、別に深く考えるまでもないことだ。その数学関連の書物の棚には、他にも興味をひくものが多く陳列されていて、折に触れて読んでみようという気にさせる。

 

 

少し前のことだが、僕はもう一度高校時代の数学について、改めて勉強しなおそうと思ったことから、成美堂出版の「高校数学」なる本を買って、読んだことが有る。こういう本は教科書だから読んだだけでどうなるものではなく、解説とともに出された例題や練習問題を解いていかなければならない。
何しろ合間合間にやるものだから、集中力が欠けて今のところ中断したままだ。現役サラリーマンの頃、経営セミナーで、管理者の心得の中で3S1Cという教えがあった。その1Cの「Cはセントラリゼーションではないよ!コンセントレーションだ」と言われていたことを思い出す。
歳をとると、いや、歳のせいばかりでなく、集中力は意識していない限りだんだん衰えていくのは、体力や気力と同様だ。
最近はすぐに飽きてしまうという、まことにお粗末な事態が頻発している。ここでまた数学への興味がわいたことを機に、高校数学に再度挑戦してみよう。

 

 

うした数学書―と言っていいだろう―を読むときに、少しは理解しながら読みたいから、その下地を作る意味でも、勉強するのはいいことだろう。継続は力なりを少し-、いや少しではなく長く実践してみるか。
例えば、僕は時々Microsoftが提供している無料のゲームソフト、SolitaireCollection(ソリテアコレクション)をやっているが、その中のSpiderというゲームが気にいって、もうどのくらい続けているかというと、昨年5月くらいからだから、かれこれ1年と3カ月になるのか。
最初の内は要領が悪くて、成功と失敗を繰り返したが、次第にこのゲームは難しくとも、必ず成功するということが分かった。つまり成功する手口がどこにあるかを見極めればいいのだ。
それは簡単ではない、通常5分でできるところ、1時間もかかってしまうこともあるのだから。
ということはさておき、失敗した回数を仮に20回として、21回目からは成功を続けたとして、勝率99%になるにはどれほどの成功をしなければならないのか、計算式は?そんな問題を自分に課す。
高校1年、いや中学生の問題かもしれない。
仮にその回数をXとしよう。勝率はゲームの全回数で成功回数を割ればいいのだ。 つまり、20+X÷X=0.99 が成立するようなXの値を求めればいいのだ。

至極簡単な問題ではあるが、これだって数学の問題なのだ。

 

 

上の式から、X=0.99(20+X) が導き出されるから、X-0.99X=19.8 → 0.01X=19.8 → X=1980 となり、失敗することなく成功を1980回続けなければならないという結論になる。
これだって、分数計算の一つ、左右両辺に分母を掛けるという公式を使っている。

話が大分横道にそれた。本書は別に僕のゲームについてを解説しているわけではないのは、もちろんだが、それよりもずっと高尚な、しかし分かりやすい方法で、素数が無限にあることから始まって、「ポアンカレの予想」までを興味深い方法で解説しているのだ。
図書館の本なので、今回は急ぎざっと読み通したが、いつか、再度じっくりと読み返してみたいものだ。

 

 

にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへ
にほんブログ村

最新の画像もっと見る

コメントを投稿