隅の老人のミステリー読書雑感

ミステリーの読後感や、関連のドラマ・映画など。

1964.天久鷹央の事件カルテ 魔弾の射手

2020年04月26日 | 安楽椅子探偵

 

天久鷹央の事件カルテ
魔弾の射手
読了日 2020/03/09
著 者 知念実希人
出版社 新潮社
形 態 文庫
ページ数 366
発行日 2019/09/01
ISBN 978-4-10-180162-9

 

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約してあった本書の順番が回ってきたことを知らせる図書館からのメールで、2月28日図書館に行って借りてきた。まだその頃はコロナの騒ぎも今ほどでなかったから、図書館も通常営業を行っていた。
緊急事態宣言後の今は、予約自体もキャンセル状態で、図書館業務は全面的に休止している。
さて、ずいぶん暫くぶりのシリーズだ。この前の『火焔の凶器』を読んだのが、2019年2月の事だからもう1年以上が過ぎた。多彩なテーマで著作を次々発表している著者だが、僕はこのシリーズでファンの仲間入りをした。それも2015年の事だから、月日の過ぎるのは早い。
この天久鷹央シリーズの面白さの一つに、誰に対しても傍若無人に振る舞う彼女にも、唯一弱点があり、それは姉の真鶴子なのだ。
飛び切りの美人でスタイルもよく、その笑顔に身も心もとろけそうになる小鳥遊(「“たかなし”と読む」は、天久医師の助手という対馬ながら、天久にはその名字の小鳥遊という字面から、「ことり」と呼ばれている)だが、そんな天久鷹央も姉の前では蛇に睨まれた蛙になるのだ。

 

 

ウェーバー作曲の歌劇で有名な「魔弾の射手」は、他にも数多くのミステリーのタイトルになっている。僕は中学生の頃、高木彬光氏の『魔弾の射手』に出会って以来、音楽のタイトルがミステリーに用いられることに、興味を覚えたことを思い出す。
本書では、廃墟となった元病院のビルから飛び降りた女性を始めとする、不審死が相次いで発生する。事故か自殺か、あるいは他殺か?奇妙な事件に興味津々の天久鷹央は、自分がその謎を解くと張り切って取り掛かるのだが、容易に手掛かりが見つからないまま、第二第三の事件が発生してしまう。

世界中を騒がす、新型コロナウィルスのワクチンや治療薬の開発に、アメリカをはじめとする各国の研究者は躍起となっている。我が国の薬品業界やそれ以外の企業も、感染者の拡大を防ぐ努力を重ねており、早い機会にその成果が実ることを全世界の人々から期待されている。

 

 

日のテレビ放送でも、各都道府県の知事から“不要不急の外出自粛”の要請が伝えられるも、まだ80%の減少には至らないようだ。我が居住地の木更津市でも、4月23日現在、感染者は10名となった。
どういう感染経路かは知らないが、1名ずつといった少ない増加ながら、感染者が増えていくことは歓迎できない。
千葉県では施設内でのクラスターと言われる、感染者集団の発生によることも報道されている。医療関係者の必死の対応にもかかわらず、その成果が見えてこないことに、ウィルスの怖さが募るばかりだ。我々が感染を防ぐには、外出の自粛が一番だが、やむを得ない外出から帰宅後の手洗い、うがい、消毒しかない。
マスクの品不足があらゆる場所で叫ばれているが、マスクで感染予防ができるわけではないのに、何故こんなにマスクの需要が多いのだろう。特に医療関係者用の特殊なマスクにも、不足が起きている状況が理解できない。
まさか一部の者による買い占めが原因ではないだろうが・・・・。

 

 

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