隅の老人のミステリー読書雑感

ミステリーの読後感や、関連のドラマ・映画など。

1607.蟻の菜園

2016年03月07日 | サスペンス
蟻の菜園
読了日 2016/02/22
著 者 柚月裕子
出版社 宝島社
形 態 単行本
ページ数 372
発行日 2014/08/15
ISBN 978-4-8002-3064-5

 

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日しばらく行ってなかった木更津市内のBOOKOFFで、本書を見かけてつい衝動買いをした。それについては前にも書いたが、僕のまるで子供みたいに少し金を持てば、使わなければならないような気になって、予定外の出費をしてしまうのはどうしようもない悪い癖だ。
まあ、それでも今回は間をおかずに読んだから、良いようなものだが時には、そうして買い込んだ本を読まずに積んでおくのがもう一つの悪い癖で、ため込んだ本は現在200冊?否300冊かな?
これから先しばらくは本の心配をせずに済むということで、それほど深刻になっているわけではないのだが・・・・。

 

 

著者の作品に惹かれるのは、佐方貞人という検事の活躍によってだ。「最後の証人」をはじめ、「検事の本懐」、「検事の死命」と続いた裁判小説に、この作者の作品は見逃せない、と僕に思わせてしまったのだ。
だが、本書はそうしたシリーズからは外れて、現実の事件をモデルにしたクライムストーリーだ。
大分世間を騒がせた事件を思い起こさせる展開が、思わぬ結末を導くのはやはりこの作者の得意とするところらしく、フィクションとしての面白さを味わうことができるのだ。
出来れば著者の作品は全作読みたいと思うのだが、僕にすれば裁判ドラマをもっと書いて欲しい。法曹界とは無縁の著者が、面白い裁判ドラマを描けることに尊敬の念を抱くのは、小杉健治氏と同様でもっともっとその才能を発揮してもらいたいものだ。
それにしても、好きな作家が次々と作品を発表し続けることに、大いなる喜びを感じている。まだまだ自分では読むべき過去の名作ミステリーが、山ほどあることも忘れさせるような、新たな傑作が出てくるから、健康な体で長生きできるよう祈るしかない。

 

 

の日曜(3月13日)に開催される、天羽支部会(僕の息子がお世話になっている施設利用者の保護者家族の会合)に、配布予定の会報の制作にここ何日か追われている。前回の昨年10月4日から間が空いたせいか、のんびりし過ぎて間際になって慌てている始末なのだ。
それでも、合間合間に少しずつではあるが、いろいろ事業所の職員に依頼したり、脚を運んだりしておいたから、どうやら期日までには間に合いそうだ。昔と違って少しずつではあるが、障碍者への認知度が高まって、世間の人たちの障碍者に対する見方が、温かくなってきたような昨今当事者である我々も、わが子への接し方を変化させなければならないような気がしている。
会報はそんなことへの、僅かながらの手助けとなれるようの思いを込めている。

 

 

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