英雄の書 | ||
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読了日 | 2013/10/07 | |
著 者 | 宮部みゆき | |
出版社 | 新潮社 | |
形 態 | 文庫2巻組 | |
ページ数 | (上)431 (下)414 |
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発行日 | 2012/07/01 | |
ISBN | (上) 978-4-10-136933-4 (下) 978-4-10-136934-1 |
僕などの読書は経済的な面からも、すべて図書館の本で間に合わせるべきなのだが、読みたい本は誰しも同じと見えて、いざ借りようとすると貸し出し中なのだ。むかし話題になった「マーフィの法則」は、今でも僕を悩ませる。
先日他の用事があって、図書館に寄ったら幸い棚に本書があったので、借りてきた。此の読書記録の中で、最も多く読んでいるのが宮部みゆき氏の作品で、僕に読書の面白さを再認識させてくれたのも著者で、本書で40冊以上になるのではないか。それでもまだ全部は読みきれて居ないのだ。
手持ちの中にも、「ブレイブ・ストーリー」、「孤宿の人」、「あかんべえ」、「ICO」などがあり、早く読もうと思いながら、積ン読となっている。にもかかわらずこうして新しい本を借りてくるのが、自分でも理解できないところなのだ。
まあ、そんなことはともかくとして、本書は宮部ワールドの一角を押さえるファンタジー・ストーリーだ。
僕はR.P.G.などのゲームはしないので、今日(2013年10月23日)もNHKテレビでオンラインゲームに熱中する、ネット依存症の実例について放送しており、結構中学生などには多く居るらしいことを知って、考えさせられた。
というのも本書の内容は、そっくりそのままゲームとしても成り立つのではないかと思われる内容なので、また更には著者がそうしたゲームにはまっていることなどを以前聞いたことがあることから、連想した。
本書は宮部版ハリー・ポッターか、ロード・オブ・ザ・リングといったところなのだ。と、偉そうなこっとを言っても僕は、ハリー・ポッターもロード・オブ・ザ・リングもテレビで放送されているのは知っているが、あまり見ないしよくは知らないのだ。
イトルからして、中世ヨーロッパの物語と思いきや、主人公はれっきとした日本人で、しかも小学5年生の女の子だ。少女の名前は森崎友理子。
彼女には、三つ違いで中学二年生の大樹という兄がいた。
ある日、友理子はまだ授業の終わってない学校で、先生から帰宅するようにと、言われる。わけのわからないまま帰宅すると、その日兄の大樹がクラスメイトをナイフで傷つけた上、行方不明となったことを知らされる。 成績もよくクラスの仲間からも信頼されていたはずの兄、妹思いのやさしい兄が、何故そんなことをしたのだろう? そして、どこへ行ったのだろう?
心当たりを探し回るも、弘樹の行方はようとして知れず、悲しみにくれる両親。さらには友理子も次第にクラスの皆から白眼視されるようになり、登校できなくなる。そんな中、友理子は兄の部屋で見慣れない本から呼びかけられたのだ。
そんなスタートで始まる友理子の冒険譚は、幾度もくじけそうになりながらも、本の精などに助けられながら兄を探す異郷へと旅立つのだった。
僕は正直こうした冒険物語をあまり好きではない。しかし、長い物語の最後を締めくくるエピソードに、僕は好きな映画「ファイナル・カウントダウン」(1980年 米)とか、「デジャヴ」(2006年 米)の感動的なラストシーンを連想した。どちらも僕が初めて読んだ宮部作品「蒲生亭事件」と共通するところがあってか、余計にそんな感じを受けたのかもしれない。
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