Simplex's Memo

鉄道と本の話題を中心に、気の向くまま綴ります。

岐阜の路面電車廃止に関する記事を見る。

2005-03-27 07:04:08 | 鉄道(岐阜の路面電車と周辺情報)
廃止まで、あと5日となった岐阜の路面電車。
新聞に様々な記事が掲載されるようになってきた。
例えば、毎日新聞岐阜版にはこんな記事が。

「検証・消えゆく路面電車:/上 根底に車優先の市民意識」
「検証・消えゆく路面電車:/中 外資と行政、公共交通の認識に温度差」
「検証・消えゆく路面電車:/下 街づくり考える機運も 商店主らに危機感」
「路面電車再生で運営会社の設立準備会」

毎日新聞の記事は何故路面電車が廃止に至ったか、路面電車の経営継承が何故成立しなかったか、廃止に伴う関係者の動きについて触れている。
最後の記事は線路を取得して路面電車を復活させようと言う運営会社の設立準備会が発足したことについてのもの。

そして、地元中日新聞はこんな記事を。
「消える赤電 <上>3・31名鉄3線廃線 電車の歴史」
「消える赤電<中> 岐阜市の事情」
「消える赤電 <下>都市の「顔」つくれず ビジョンなき終着」

こちらも毎日新聞と同様、路面電車が廃止に至った経緯、廃止問題の総括を行っている。
ところで、<中>だけ中日新聞のHP上で見られないのだが、何か意図があってのことのだろうか。
掲載した3/25時点では見ることができたのだが、今は見ることができない(注・3/28現在、記事はネット上から見ることができる)。
タイトルから見て岐阜市批判ともとれるため、市当局に慮って削除したのだろうか。それとも岐阜市がクレームでもつけたのだろうか。
もし前者なら、中日新聞の「ジャーナリズム」とやらも底が知れているし、後者なら岐阜市の態度は批判すら許さない傲慢そのものということになる。

名鉄曰く「これまで行政には、何度も安全島などを整備するよう求めてきたが、無理だった。会社としてできることにも限界がある」。これに対して岐阜県警は「軌道内で車を制限すると、交差点で右折が出来なくなるので、許可せざるを得ない」。岐阜市も「安全島を設置すると交通渋滞を招き、何を言われるか分からない。岐阜のまちで安全島の設置は現実的に難しい」。
それらの問題を何とかしようと検討し議論していくのが都市計画、まちづくりだと思うのだが、現状を追認するのみだった。その議論を怠り、放置を続けてきたツケが今現実のものとなる。
岐阜市は「公共交通の利便性向上を目指し、自動車交通を削減する必要がある」としているが、具体的なアクションは何もない。

今後も高齢化は進行する。公共交通機関を含めて安全で暮らしやすい都市はどのようにあるべきか。
岐阜市の路面電車に関する議論を見ていると、公共交通を含めたまちづくりをどう考えるかまでは議論されていない。ひたすら路面電車の廃止に矮小化して議論されていたような気がする。名鉄の廃止が決まった途端、議論が活発化した点は何と言って良いのやら・・・。
こうして岐阜の路面電車は行政から何ら手をさしのべられることなく、94年の歴史に幕を下ろす。

最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
岐阜の (岐阜原住民)
2005-03-28 16:49:36
なくしていいのかな

 残すのも大変だけど残すべきだと思います
返信する
残すべきじゃなーい (岐阜原住民)
2005-03-28 16:51:20
残すのも大変だけど残すべきじゃないでしょうか??
返信する