北海道新幹線、5月着工へ。

国会が郵政民営化でアレコレ動いている内に、整備新幹線の話も水面下で動いていた。
新青森～函館間を結ぶ北海道新幹線を5月21日に着工するという。
正直、北海道新幹線と接続する東北新幹線八戸・新青森間すら開業していない内にそんな話をされても・・・と思う。

「北海道新幹線、5月21日着工へ・自民党の小里氏が表明」

記事によると、北海道新幹線の開業予定時期を当初予定されていた2015年度から2年ないし3年前倒しした2012年度ないし13年度とする。また、今後2、3年以内に新函館から札幌方面への延伸工事にも着手したいとのことである。

東北新幹線新青森延伸の完成時期が2004年の政府与党申し合わせにより2010年度に前倒しされる事が既に決まっている。これと連携して進めていくという話であれば、北海道新幹線新函館までの着工は理解できなくもない。

青函トンネルで走行速度が全く異なる新幹線列車と貨物列車が同じ線路（と言っても3線軌道だが)を走る技術的問題をどうクリアしていくのか、またその際のダイヤ設定はどうなるのかといった点について興味がある。

しかし、新函館以遠の区間を着工するというのは「時期尚早」ではないか。
また、新函館・札幌間の工事を始めたという既成事実をもって整備新幹線の整備を五月雨式に進めていくのは、公共事業にとかく厳しい目が向けられる現状から見て到底納得の得られる手法ではないだろう(高速道路整備にも同じことが言えるが)。
地元はともかくとして・・・。

国の財政が危機的状況下にあって、冗費を慎み、費用対効果を分析して説明責任を果たすべきではないだろうか。
開通するメドが立っていない新函館・札幌の着工に意義があるとは思えない。

鉄道好きだが、無邪気に喜ぶ気にはなれない記事だった。