森岡 周のブログ

脳の講座や講演スケジュールなど・・・

日記:日本ペインリハビリテーション学会の船出

2011年08月09日 21時34分32秒 | 日記
先週末は名古屋で学術集会のシンポジウムでした.
ペインリハビリテーションを発刊して
はじめての学会であり,
いつもに比べて,どことなしか,
決意をもった集会でもありました.

この会を主宰する松原先生とは,
私が24歳の時にはじめてお会いし,
そして,一緒に執筆した沖田先生とは,
25歳以来の友人です.
とはいっても,24歳,25歳の時は,
それほどしゃべらず,
どちらかといえば,変った人だなとお互いに
けん制し合っていたのも事実です.
なんとなく,けん制する時期ってありますよね.

それが30歳をすぎ,
なんだかんだいって,学会でいつも一緒に行動するようになって,
おおよそ10年ほどでしょうか.
その10年の歩みが先日のペインリハビリテーションになるのでしょう.

痛みを20年以上研究してきた松原氏,
そして関節可動域を生涯の研究テーマとしている沖田氏,
そして,脳をそれなりに研究している私が
松原氏を軸として,
末梢と中枢で脇を固めるという構図の本になります.

なんというか,別分野の統合であるがゆえに,
広く読まれており,
これからを展望するものとなったのも事実です.

それは症候をベースに学問していく,
ひとつの方向性です.
意外とこの視点はなかったと驚きです.

例えば,骨折や,脳卒中と疾患がそのほとんどです.
痛みは末梢だけでも解決できない,
中枢だけでも解決できない,
ましてやメソドロジーだけでも難しい.
社会も含んだものとしてとらえていこうというのが,
コンセプトなわけです.

だから,麻痺という症候でも十分なのです.
それがきわめて今のリハビリテーション治療学には少ないと感じます.

ペインリハビリテーション学会がひとつの起爆剤となって,
このリハビリテーション業界,
そして患者さんに対して光を指す方向が打ち出さればいいかなと思っています.

今後とも日本ペインリハビリテーション学会(旧 痛みを基礎から臨床まで考える会)をよろしくお願いします.
日本学術会議への登録を終え,船出をします.

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