森岡 周のブログ

脳の講座や講演スケジュールなど・・・

自己の心のなかで苦楽を共にする

2009年02月16日 23時53分24秒 | 過去ログ
今日も8時前に大学に向かい、
まだ薄暗い事務室のネームプレートを出勤に変えて研究室に向かう。
9時からの国家試験対策と10時半からの人間発達学の再試験を印刷し、
そのまま、それらの仕事に入る。
人間発達学はみなさん、よくかけている。
最初からそのエネルギーで臨めば、このような時間のロスはないわけだが、
これはこれで経験の知となるだろう。

途中、学部生(2年生)たちが部屋に来て、
「脳は何かと言い訳する」「心を生み出す脳のシステム」というポピュラーな本を借りていった。

自分は名古屋大学の石田先生へ水曜の資料を送信し、
院の報告書をせっせと書き、
来週の実習地訪問の連絡をいくつかした。

今日から3年生は評価実習がスタートした。
「ここまできたら引き下がるべからず」
自分と向き合いながら、
人を幸せにするための仕事の「重さ」を感じてもらいたい。

社会に初めてでたわけだから(バイトをのぞく)、
苦しいと思うが、
その閾値を少しずつ変えていくことに自らの成長を感じる。
経験なき人生に意味はなし、
振り返れば、無駄な経験はこの世にはない。

その苦しさは、
患者の苦しみや、患者の家族の苦しみ、
そして、将来自分自身の大切な人が病気になったり、
はたまた天寿を全うしたときの悲しみにはまだまだ程遠い。
そのときに耐えうる精神を養うために、
今のこの「苦楽」な経験がある。

いずれにしても、自分の心の「苦楽」を共にすることだ。

さてさて、基本に忠実に。
応用は基本の上に成り立つ。
どの優れた科学者・芸術家・臨床家も基本を重んじ、
そして個性をのせる。

歌舞伎役者、バレリーナ、
そして、研究者も、まずは基本のトレーニングから入る。
バレリーナはまずはバーレッスンのように、
基本を知るということはとても大切なのだ。

今は基本に重きをおき、
まずは「基盤」を形成してもらいたい。

いずれにしても、明日はやってくる。
明日が来るということは、実はとっても幸せなことなのだ。
明日のない世界を想像してごらん。

明日もその自分が、その心で、その身体でこの世に存在している。
これほど平穏なことはないだろう。
世界のどこかでは、その平穏さを失っている人たちもいる。
日本人の若者は実にしあわせだと思う。
そのしあわせをついつい忘れ、自己の苦しさ・弱さから逃れようと防御してしまう。
それも人間だが、人間は生物である以上、もっと強い。

今は前を向くのみ。



18時より、院生の松下君の修士論文の審査が行い、
無事終了する。
40歳を超え、チャレンジしてきた、その精神に賞賛する。

3月19日には晴れ姿を拝みたい。



最新の画像もっと見る