御岳山大噴火は、「悲劇」か、「自己責任か」

　山が大爆発するなんて、素敵なことだ。豪雨の荒川なんて、大宮あたりじゃ川幅が１キロにもなって、河川敷の浦和学院の野球場が崩壊したと泣くのだが、んなこと仕方がない。上尾の農家なんて屋根裏にボートを隠し持っていて、荒川増水のときには船で逃げると、おお生活の知恵。あれは冠水橋というが、普段は通行できるが豪雨では全部埋まって、晴れたらまた出没すると、よくぞ流されないなあと感心する。長瀞だって、１０ｍも水位が上がって被害があったというけど、だから増水ってものだ。
　富士山も世紀の霊峰コニーデが世界遺産で世界一美しいのは、大爆発して関東にも５ｍも火山灰が降って、あの頃住民は絶滅したのだが、忘れて今は美しいと感嘆する。
　長野県警なんて普段は「登山は事故責任」のポスター張り出してあるのだが、今回は生々しくて、それを口にするポリはいないのだ。登った本人はかまわない、即死だから。しかしいつもいわれるが遺族が辛い。そうさせないようにも、登ったら安全に降りてこいとはいわれるが、自然災害だってそれに含まれる。それに失敗して、気の毒だ。
　娘さんよく聞けよ、山男には惚れるなよ、山で吹かれりゃ若後家さんだよって、動揺にもなっている山はそれくらいの、堅気のする遊びじゃないからね。
　事故責任を連呼する者に限って、本心でそれを思っていない。官尊民卑は決して思っていないという石破に限って、実はそうなのだ。
　地元は救助はするが、それ以外は免責のはずなのだが、宿泊は公民館です。家族が具合悪くなったら赤十字呼んで点滴しますから。食事は三度の仕出しをするし、運転も代行しますって、一体なんだよ、ホテルかよ。区役所の窓口じゃ、ハンコ忘れただけで「出直してください」というその面で、同じ木曽町役場が手のひら返したように猫の子あやすように家族接待するのって、どうかって思うけど。よそで一言でも不満を言われたら、行政の汚点になるから、何一ついわれないように接待するって、それは慰安であって、行政の対応じゃないですよ。だったら噴火の責任も地元にあるんですかって、勘繰るね。
　最近は対人関係が慰安になっているんだよ、気持ち悪いーね。
　ああ困っている人は助けようとはよくいうけど、一億人全員が不景気で困っているのを助けるのは、中国共産党とかロシアか東ドイツであって、んなこと本来むりでね。「辛いけど不運だったと諦めましょう」とも誰も言わないし。
　小学校５年生の女子も話題なのだが、親と３０分も離れて行動して、勝手に先に昼飯食っているときに被災したって、それって登山グループのリーダーに責任はないんですかと、まず思うけれども誰も言わないよね。先に登ったから死んで、後なら助かったのも運の話で、それが逆なら美談だったんですか。いやそれ以前に１７人の大集団で登ってもいいから、目視や声の届く範囲で行動するのが、子連れ登山の原則ってものなのに、子供が元気だから３０分も先に登って、弁当食って、下の親に写メ送ってたなんて、被災の有無にかかわらず、ゲンコツもの大失格だと思うけれど、死ねばすべてが美談になるという毎度のナイーブな性悪でね。
　死亡の人数だけで換算して戦後最大とはいうが、土石流の被害があった過去の噴火の方がずっと経済的損失が大きかったわけで。
　どうせ遊びで登山して、みんなよそ者が勝手に死んでいっただけで、地元は大迷惑とは、誰も絶対に言わなくなった。そうですよ、好きで勝ってに登山届なんて無視して、誰にも言わずに好き勝手やるのが登山であって、だから弁当と危険は自分持ちって昔っから言われていたんだけどね。