つれづれなるままに聴いたジャズ

  よるの雨の音は

さびしい胸にともしびのように

   ともる



 

じわ

2012-12-30 00:41:36 | ジャズ

 寒くなってきている分、せめて言葉だけでも温もりが欲しい。
 けれども、日本語には「寒い」に比べて、「あたたかい」の語彙が
 少ないらしい。「ぬるい」の変化が「ぬくもる」「ぬくまる」。

 「水ぬるむ」は春の言葉。「温温(ぬくぬく」は、不自由がない方の意味で
 つかわれることが多い。「ほかほか」は温まっている意味のほかに、軽率な
 さまや「うかうか」の意味もある。「ほんわか」はのんびりと心がなごんで
 いる様子。「じわ」とは劇場用語で「最高潮の場面で客席にざわめきが起こること」
 らしい。

 「じわじわ」と歳暮れの「ざわめき」が押し寄せることから、「じわする」も
  師走の語源説のひとつに加えられないものだろうか。。


  今日聴いたジャズ・・・


  PETER NORDAHL TRIO・・・「THE NIGHT WE CALLED IT A DAY」


 
  本作は、北欧のジャズ・ピアニスト、ペーター・ノーダールのリーダーアルバム。
  バラード集。全9曲中、ノーダールのオリジナルは一曲(3)、
  他はヘンリー・マンシーニ、バート・バカラック、マット・デニス(表題曲)、
  そして、チャーリー・ミンガスの曲が、一曲おきに配置されている。

 ”ミンガスという人は、終生ひたすら自身の理想とするジャズを追い求めた音楽家だった。
  しかし、その一方で彼は、美しさと切なさと倦怠が入り交った音楽を書いたメロディスト
  でもあった。ここでのノーダールは、マンシーニやバカラック、マット・デニスと
  いったポピュラーなコンポーザーの名品と並べることによって、彼の音楽がそれらに
  比肩し得る現代性、普遍性を持っていることを証明してみせる ”ライナーノーツより。。


  繊細なタッチと哀愁に満ちたメロディー・・・一音一音に魂のこもったバラードが
  心にしみる。
  
  やや弾んで演奏されるのは、ノーダールのオリジナルのみで、アルバム全体に
  静謐感が漂う。
  特に、最後の2曲、ミンガスの”WEIRD NIGHTMARE”マット・デニスの表題曲は限りなく
  美しい。


1・酒とバラの日々・・・2・DUKE ELLINGTON’S SOUND OF LOVE・・・3・POPCORN・・・
4・DIANE(ALICE’S WONDERLAND)・・・5・MOON RIVER・・・6・THE MAN WHO
  NEVER SLEEPS・・・7・WHAT THE WORLD NEEDS NOW・・・8・WEIRD NIGHTMARE・・
9・THE NIGHT WE CALLED IT A DAY・・・


  PETER NORDAHL(p)
  HARRY WALLEN(ds)
  PATRIK BOMAN(b)
  PONTUS LUNDGREN(b)



   2004年3月31日 ストックホルムにて録音・・・

  

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