ブナ科の落葉高木。古代から日本人の周囲にあって、馴染みの深い木のひとつ。
七世紀ころ、持統天皇が栗を植えさせたと伝えられ、秋を代表する味覚として広く栽培されている。
おもに関東以西の山野に自生。水はけの良い土地が生育には最適。高さ数メートル以上におよぶ大木もある。
初夏のころ独特の香りのある花が咲く。薄の穂の出揃うころに、褐色の実が熟れはじめ、棘のある毬が裂け実をこぼす。
毬ごと落ちる実も多い。
”ポンペイの真青な栗を拾いけり ”(古池 美子)・・・
今日聴いたジャズ・・・武田和命・・「GENTLE NOVEMBER」
日本のジャズ史上、これだけ感動的なアルバムを知らない。数多く活躍するテナー・サックス奏者がいる中、
49歳の若さでこの世を去ってしまった、武田和命の本作を超えるテナー・サックスのリーダーアルバムが他にあるだろうか?
プロデューサーは懇意であった山下洋輔。もちろんライナーも山下氏によるもの。
武田和命を思い出すかのように、しみじみとしたライナーを読むたびに胸が痛む。かえすがえす夭折した彼のことが惜しまれてならない。
そして、一曲一曲がなんという素晴らしい演奏だろう。。
5、6、7、8と武田和命のオリジナル。その中の一曲、告別式で流されたという『ONCE I TALKED』がその場に合いすぎていた・・
と山下氏は書いている。山下洋輔のピアノにしても、彼のリーダー作のどのアルバムより本作での演奏がこよなく優しく美しい。
最後に工藤金作氏が「いつもやさしかった武田さんの瞳」と題して回顧文を寄せられている。さりげなく優しい方だったんだなぁと
思う。一度でいいからライブで聴いてみたかったテナーマンだった・・・
1・SOUL TRANE・・2・THEME FOR ERNIE・・3・AISHA・・4・IT’S EASY TO REMEMBER・・5・ONCE I TALKED・・
6・OUR DAYS・・7・LITTLE DREAM・・8・GENTLE NOVEMBER・・
最終曲でありアルバム・タイトルでもある「GENTLE NOVEMBER」は武田和命の誕生日が十一月であるところからつけられたとのこと。
武田和命(ts)
山下洋輔(p)
国仲勝男(b)
森山威男(ds)
1979年9月20、21日 埼玉県坂戸市文化会館にて録音。
武田和命:
1939年11月14日 東京生まれ。○金井英人グループ参加 ○福原彰グループ参加 ○1964年、富樫雅彦4に参加(山下洋輔も
在籍) ○本田竹広、渡辺文男などとグループ結成 ○1966年暮、伝説となっている「ピット・イン」セッション。
○1967年~1978までジャズ・シーンより一時姿を消し、幻のテナー・マンとなる。 ○1979年、12月31日より山下洋輔
グループに参加。この間ヨーロッパ楽旅。1983年解散。 ○以後第一線で活躍。 ○1989年8月18日癌により死去・・