つれづれおもふ

思えば遠くに来たもんだ~ぼつぼつ語る日々の出来事

HOME 愛しの座敷わらし

2012年05月11日 | 映画

街に出る用事があった。思いの他早く片づいたので、このまま帰るのももったいないとぶらぶらと散策をした。
天気があまり良くなかったので、ふと思い立ち映画館に向かった。こんなことはついぞしばらくしたことがない。そんな自分にわくわくした。

さあ、何を観ようかと案内とにらめっこ…うーん、“テルマエ・ロマエ”もいいなあ…“SPEC”にしようか…娘や息子の顔を思い浮かべながらしばし悩んだ。
なんだか、お一人様のこんな贅沢が家族に申し訳ない気がしたが、選んだのは“HOME 愛しの座敷わらし”

面白かった。
左遷されて岩手の山奥の古民家に引っ越してきた一家のお話。
何より、風景が素晴らしかった。 ジブリアニメの背景画を観るような、とても現実のものとは思えない里山の風景に心ひかれた。
ああ、こういうところで暮らす生き方があるのだなあ~てね。
映画の最後、一家はあっけないほどトントン拍子にお父さんの左遷が解け、ひと夏を過ごしただけで東京に戻る。
東京もんには丁度いい時間かもしれないが、冬も過ごしてほしかったなあと感じた。

水谷豊、安田成美のほわっとしたムードが漂っていた。
水谷豊演じるお父さんが、自分が開発して売上の悪い「豆腐プリンわさび風味」を営業して回る芝居がかった様子も笑える。
このお父さん、技術職だったのになかなか素晴らしい営業能力を見せてくれる。結構やり手だと思う。
座敷わらし役の岡部珠奈が、座敷わらしって感じがしてとても可愛らしく、その笑顔に引き込まれた。
実像が無い方がいいという意見もあるだろうが、私は、子どもには見えるというそちらをとりたい。 

“となりのトトロ” の世界観に似たものがある。
田舎暮らしと座敷わらしですべてをくくってしまった感があるが、私は、こういうもやもやとした映画もありだと思う。
田舎暮らしはこんなもんではないだろうし、もし座敷わらしの気配があるのだとすればこれはもう大変だが、
それでもこういうのもいいじゃないか!

なんだか、ちょっと気持ちが大変な私のこのごろにほっと一息入れてくれた映画でした。 


 

 

コメント (2)
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