つれづれおもふ

思えば遠くに来たもんだ~ぼつぼつ語る日々の出来事

三屋清佐衛門残日録・・・藤沢 周平

2012年05月31日 | 本・・・

藤沢周平の小説が好きで、ほとんどの作品を読んでいる。

一番好きなものは短編の 「山桜」 これは譲れない。 さて次はどれと聞かれると 「三屋清佐衛門残日録」 をあげたい。

十五編からなる連作長篇。 隠居した清佐衛門が第二の人生を始めるところからはじまり、やがて藩の中の派閥抗争に関わっていく様を

折々の多彩な登場人物の挿話をはさみながら、見事に描ききっている。 「蝉しぐれ」 や 「風の果て」 に並ぶ名作だと思う。

私は十五編の中で 「梅咲く頃」 が好きだ。この話は「山桜」に似ている。  「山桜」 と同じように、物語の大切な小道具に梅の花が使われている。

ただ 「山桜」 に出てくる野江は切なくて、その後の彼女に暗いものを感じさせて終わるが、

「梅咲く頃」 の松江は、清佐衛門の尽力で幸せな暮らしを手に入れたように感じられて終わる。

野江の心配を、松江でホッとしているような感じです。

 

この小説は平成5年にNHKの金曜時代劇で映像化されている。残念なことに私はその記憶がない。

平成5年と言えば次女が生まれた年。テレビどころではなかったのだろう。残念。

主演が仲代達也、それに財津一郎、久米明、佐藤慶、河原崎長一郎、平田満など、名優がそろっている。

NHKの値段の高いDVDはあるようだし、スカパーでも視聴できるようだ…思い続ければきっと観る機会は手にはいるだろう。

 

話は 「山桜」 に戻るが、先日、このごろ毎週欠かさず楽しみにしている 「リーガル・ハイ」 を観ていて、

“堺雅人なら、手塚弥一郎いけるなあ!”と思った。

手塚弥一郎は正義の人だが、少し臆したところがある人物と感じている。物語の中で「母一人子一人だから」ということで表現されている。

そう考えてきたら、

“あれ、福山雅治でもいけそうだなあ…?” と続けて思いが湧いてきた。

東山紀之では、あまりに清廉潔白欠点が無くて、今一つ違う感じなんです。 東山君ファンの人ごめんなさい。

あとは野江を誰にやってもらうかだが、綾瀬はるかなら手塚弥一郎が思い続けた野江と言う女性の魅力を十二分に演じてくれるような気がする。

 

ああああ、すっかり本題から離れてしまった。 でも、こういうのを考える楽しみかたも小説にはありますよね!

テレビ版の松江は友里千賀子が演じている。 うわあ、見事な配役だあ!!

 

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不正は無いにしろ・・・

2012年05月31日 | 世の中で起こったこと

テレビでよく観る芸人さんの親族が、生活保護を受給していたという「事実」

不正はないと言う、そうだろうなあ・・・。

「僕はお笑い芸人が仕事なので、笑いを続けて行く」ということばを投げられた“私”は、どうも腑に落ちない。

それは我が家から歩いて10分もかからない東札幌で、生活保護の受給の申請を見合わせた姉妹が亡くなった事件があったせいもあると思う

今、この地の人たちは同じ悲劇を起こさないようにと、いろいろな模索をしている。

寒い札幌で暖房も使えない姉妹と、テレビに毎週顔を出すタレントの母親と、

「生活保護」という同じ土俵にのっかるものなのだという、なんともいえない驚き。

法律には従っていると言い切れる後ろ盾を持ったものと、体一つで相談するものと、その不平等さは哀しくなる。

 

これはタレント個人のやったことなのだろうか?

人気タレントというのは若い人の指針になりやすい。だから、今、震災後の旗振り役にたくさんの著名人が動いている。

そういうことが出来る仕事なのだ。宝物のような人材を管理する所属事務所が、何も把握していないとしたら、

あまりにも無責任すぎる。借金があるにしろ、生活が苦しいにしろ、もっと彼らの生活は事務所に管理されてしかるべきと感じる。

親の生活が成り立たないという時に、彼らが頼るべきは、まず事務所ではないか?

借金するにしろ普通の人は、初めに会社から借りるものではないか?不動産購入資金だったり、前借だったり・・・。

生活保護の母親のための借金を消費者金融からして、その購入した不動産を担保に借金をして、

どちらにしろ誰かの助言があったのか、なかったのか、どんなトラブルにしろ、

今回のように事務所の弁護士は、相談に乗ってくれなかったのだろうか?

知名度はあるが、よろしくない評判も聞こえるあの事務所が一番無責任だと感じている。

 

知らないものが損をする、要領よく立ち回るべきだということなんだろうなあ、残念ながら私たちのこの国はそういう国なんだ。

品格のないといくらわめいていても、彼らはきっと「勝ち組」と言われる「手にしたもの」「守られるべきもの」なんだろう。

そういう人たちは、そういう人たちだけでやってもらえるといい。

貧乏で要領の悪いのは、悪いなりに笑ってやっていく、そういうもっと気持ちの楽な国がいい。

 

 

 

 

 

 

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