Sofia and Freya @goo

イギリス映画&ドラマ、英語と異文化(国際結婚の家族の話)、昔いたファッション業界のことなど雑多なほぼ日記

The Cruclble ステージドア

2016-07-24 00:13:00 | ベン・ウィショー
The Crucible1回目の16日は、夜の回だったため外に出た時はもう11時頃になっていました。


この写真は別の日の昼に撮ったもの、ステージドアは中央、茶色の地味なやつ

この日、劇場への道を迷ったため開演前の余裕がなく、休憩時間も女子トイレは並んでいたので、パンフを買おうとショップを探したのは終演後のこと。小さなスタンドが席の後方に設けられて売っていたのはアーサー・ミラーの原作本、マグネット、ポスター、Tシャツでパンフレットはありません。そこで記念にTシャツを買って出た時ステージドアの前には柵の周りに3列くらいの人だかりが・・・。

夜は更けるし、人の垣根の後ろで俳優さんを待つだけのいいことが期待できるだろうかと迷いました。ここで後何10分も待っても、先に見た人が「ベン君は出てこない」と言っていたし、誰か出てもこんな後ろじゃ写真を撮るのが精一杯、自分が消耗してしまって翌日の千秋楽を元気に見られないのは本末転倒であると判断して帰途に着きました。


隣のおじさんにお願いして撮ってもらいました。客席のワタシ

そして2回目、最終日のマチネ。サインはすでに報告した通り、この日に起こったいいことは、全て渡米時に全面的にお世話になりましたkirakiraまゆみさんkirakiraのおかげです。

前日に人垣ができていた話をまゆみさんにしたら、なんと終演前にステージドア前で場所をキープしてくださったのでした。私が終わってすぐにドアに駆けつけても、その日の観劇はしていないファンがすでに並んでいたので、まゆみさんの力なしでは最前列にいられませんでした。しかもドアの前には5mくらいのフェンスが作られていたのですが、ドアを出てすぐの端っこを取っててくださったおかげで持参した写真をウィショーさんに見てもらえてサインがもらえたのです。

まゆみさん、本当に本当にありがとうございます!


最初に出てきたのがジム・ノートン(ジャイルズ)。ベネレットのポローニアスそのまんまで可愛かったですよ。
撮影:まゆみさん 私はこの時写真もサインの用意もできてなかった(汗)



かっこいいキリアン・ハインズ。大人のプロの余裕。撮影:まゆみさん


7/25追記:まゆみさんのコメントで思い出しましたが、キリアンさんに「ベネレットも見に行きましたよ~~」と声をかけたら、「ありがとございます」と日本語で返事が返ってきました。なぜ私達が日本人だとわかったのか、嬉しいけど不思議です。だって極東人の中でも『中韓』に比べ『日』はマイナーな存在なのに・・・)


シアーシャ・ローナン。笑顔の登場。ブルックリン見たと言ったら喜んでくれた。この時やっとこ私も写真を撮る余裕が。

と気が緩んだところになんとウィショーさん!!
さすが千秋楽、「ステージドアに出ない」ベン・ウィショーが!

サインをいただいて横に移動した時に気付きました、プロクターおヒゲがない。考えるより前に「You have no beard?!」と口から出てしまいました。私ったらなんと知性のないことを・・・そしたらウィショーさんはちゃんと「I shaved.」と返してくれた・・・当たり前のことを言ってくれた・・・勿体無いお言葉!


なんとウィショーさんに目が眩んでいたスキにタヴィちゃんも出ていた!全く気がつかなかった(涙)。撮影:まゆみさん

この後、私たちと反対側の端っこでファン数人と写真を撮る時間が許されていたので、私も勇気を出して人垣の後ろを移動してお願いに・・・!こんなにやる気があったとは自分でも驚きです。


ウィショーさんの後ろ姿と理性の飛んでる私。撮影:まゆみさん


撮影:その場にいた人

すごく緊張していたのに、この時自分の口から「I,m so happyyy...!」とマンガのような声が・・・?!キモかったかな?!い、いや、全く無言よりはいいか・・・事実、写真は4枚写ってたのだけど、最初の2枚はちょっと無表情で、最後のこの写真は天使の笑顔を見せてくれているし!撮影後、ウィショーさんは私の目を見て「Thank you.」と、そして意味はわからないけど一度視線を外してまた見てくれてもう一度「Thank you.」と言ってくれました。これはどういう意味だったのか・・・?先にサインしてもらったDVDコレクション写真のファンだと認識してくれたのかなぁ。



その後、ファンに手を振ってお車で退場。
いつも劇場まで地下鉄で通っているとインタビューで言ってましたけど、さすがに楽日のファンサービスの後ですからね。ゆっくりと休んでね~~~


劇場で買ったTシャツ


フラワーショウ!

2016-07-22 18:57:00 | トム・ヒューズ


原題「Dare to be Wild」邦題「フラワーショウ!」
この全く反対に思えるタイトル、なぜ?という疑問は多分、チェルシーフラワーショウのロイヤルな響きにひかれる日本の洋画層を狙ったものと思われ、特にベネディクト・カンバーバッチがお母様を伴い出席したことで知るゾーンに訴えてくるのでは?

でも見てみたら、フラワーショウが物語のハイライトと物語そのものとなってるとはいえ、テーマは実は「自然」の方であったとオリジナルの方のポスターが語っていますね。自然と人間の関わり。


あらすじ:
アイルランドの田舎で自然の中で育ったメアリーが、自然を伝えるガーデンデザイナーになるためチェルシー・フラワーショウに出品する。ポッシュな造園コンテストは応募すら敷居が高く、数々の困難を乗り越えて、世界一有名なショウにて金メダルを取り、夢を果たす。


感想

目的の「トム・ヒューズを見る」ことは、ヒロインの恋の相手&ガーデニングの協力者という重要な役割のためしっかり果たすことができました。ただ、(好きなものにはうるさくなりますが)ニューエイジのヒッピーのようなネックレスじゃらじゃらの出で立ちはあまり似合ってなかった・・・しかしそこは、そのせいで露出の多い上半身と、ショーツから出るすらっとした脚、足の裏まで見えちゃったVIVAアフリカ、一転して金メダルを取ったチェルシーのパーティーでのフォーマル姿が拝めることで埋めあわせできたと思いますマル。

トム・ヒューズはこの世界に不似合いなほど無駄にカッコイイのですが、それは私も引き寄せられたようにちゃんと集客において機能しているのでいいのです。

主人公メアリーは田舎っぽさを売りに笑を呼ぶ楽天的なキャラなのですが、時々女優のエマ・グリーンウェルの顔が男前すぎて違和感を感じる時があります。イギリスで「こんな服誰が着るの?」とよく疑問に思ってたファッションを見事にこなしてるのでスタイルはいいんですけどね~!まあ話に支障を来すほどではないですが、クリスティー(トム)に無駄に冷たくしたり押しが強かったり、その辺の彼女の気持ちがあまり良くわかりませんでした。

でも恋愛映画ってわけではないので、アイルランドの自然と、ケルト民族古来の文化である石垣や円を囲む石の椅子が、何百年もそこにあったかのように作られた金賞を取った庭、彼女の発想のソースとなった子供時代のストーンサークルに宿る魔力などを見ること自体が楽しめました。

ショウ主催者のポッシュなお偉いさんやチャールズ皇太子などコミカルな人たちも好きでした。



The Crucible 感想

2016-07-20 20:13:00 | ベン・ウィショー
The Crucible at Walter Kerr Theatre
219 West 48th Street, New York, NY 10036
Preview
Mar 01, 2016
Opening
Mar 31, 2016
Closing
Jul 17, 2016


開演8時前の空


入り口


舞台の右上 外からはこんなクラシックな劇場とは思えない


左上


7/16の夜と7/17の昼(千秋楽)を見ました。チケットを買った時、最終日ははすでに前中央は売り切れていて後ろ寄り中央になってしまい、前日の夜は3列目中央があったのでそれも、計2枚を買いました。

結果は大正解、この劇場は大きい割にステージと客席が近く、3列目からは俳優さんたちの表情から衣装の素材感まで見えたからです。そして翌日後ろから舞台全体を冷静に(時差ボケ睡魔と闘いながら)。


原作あらすじ:舞台は1692年。マサチューセッツ州セイラム。

(ハヤカワ演劇文庫「るつぼ」の裏表紙より)
実直な農夫プロクターは召使いの少女アビゲイルと一夜の関係を持ってしまう。少女はプロクターを我がものにすべく、神の名のもとに彼の妻を「魔女」として告発。折しも村人の悪魔憑きへの恐怖や日頃の相互不信と相まって、村には壮絶な魔女狩りの嵐が吹き荒れる・・・



という集団による生贄の偽装と排斥という大変に重いテーマのお話です。原作の邦訳を読んでまず、学校でのいじめにそっくりだな、と思いました。そしたら今回のイーヴォ・ヴァン・ホヴ監督版は舞台装置が学校!

黒板が奥に設置されて、左手は一面ガラス窓、右手にドアがあり人工的な光に照らされた小さなホールとそのまた向こうへのドアがガラス越しに透けて見えるセット。この場で全てが演じられました。ということは、学校が舞台というのではなく、閉所の象徴としての教室かと思われます。町が、制服を着た女子校生の魔法にかかってしまった世界として描かれたのかと思うと、演出のいくつかが腑に落ちます。例えば黒板には木々の絵がチョークで書かれていて、それがある時にはプロジェクションで動画になり、ファンタジーのようなキラキラした世界になるのです。それから女の子が宙に浮くのも、ある批評では「怪奇現象が実際に起こったように観客に思わせる」とありましたが、あれも魔法が客席まで広がったことを視界で訴え、セイラムの住人には少女が飛んだという噂も立ったであろうと思わせました。

キラキラしていたのは音楽もそうで、フィリップ・グラスと言えば無機質でちょっとリリカルなイメージでしたが、本作ではリリカルな部分が相当に膨らんで美しい音でした。

そして衣装が前から3列目でよく見えて、写真や動画ではわからない風合いまで見えて良かったです。このバージョンの時代設定はあまり特定できませんが、学校に黒板があるということは「やや過去」かもしれません。衣装もやや過去のミニマムでモダンな感じで、1990年代のラフ・シモンズ、ジル・サンダー、アン・ドゥムルメステールあたりのヨーロッパデザイナーを思い出させました。監督がオランダ出身ということがフラッシュバック!少女たちはグレーの制服に茶色の革靴でとても私好み、大人の女性はアンクル丈ワイドパンツというか、ガウチョというか(笑)、それにゆるいニットとか、とても舞台衣装と言われて思い浮かぶものではありません。この話がある特定の場所と時代のものではないことを衣装も伝えているようです。

魔女狩りで人がいなくなって荒れた町の描写に、牛が飼い主を失ってさ迷っていると原作にあるのですが、牛ではなくワンコが演技して観客の目を奪いました。すごい訓練されている・・・クレジットにないのがもったいない(笑)。あれは床に匂いの印でも付けてあるのかなぁ。方向転換するときに床に鼻をつけてましたから。

そして人間のキャストも、牛が犬になったように、大男が定説のジョン・プロクターにベン・ウィショー。実はこのキャラクターをつかむのが私にはとても難しいことでした。頭の中から「大男」という定説を追い出すのが至難の技で。実直な農夫・・・でもカリスマ性のある美少女を夢中にさせるのだからどこか色っぽくなくては・・・はっ!この後半の要素からキャスティングされたと・・・?

実直さは、真っ直ぐな立ち方やゆっくりとした動き、少女たちの頭を撫でる不器用な指の動きにでていました。しかしPLAYBILlの表紙にもなった、アビゲイルを机に押し倒すシーンのように、感情が高ぶると荒々しく豹変して動きが素早くなりその落差が怖かった。とはいえ、1度の間違いの罪悪感で妻エリザベスの視線にいちいち敏感になっている神経質さも滲み出ているので、豹変は、内に抑えた豊かな感情が時折こぼれたり吹き出したりしている範囲内に収まっていながらも、観客に「この男次にどう出るのか」と思わせるものがありました。

そして後半、逮捕され拷問され、インタビューで「全身メイクが洗っても洗っても落ちなくて、ベッドシーツが汚れるほど」と言っていた泥と血まみれになってからのシーンがウィショーさんの真髄というか、辛い役の辛さ加減が半端ではありませんでした。死刑の直前の妻との会話、それからダンフォース達の前での告白のシーン「Because it is my name !」の声が耳に残っています。あのシーンのウィショーさんは本当に良かったです。

その夫婦の会話では妻エリザベスのハイライトでもあり、原作の中でも一番好きなシーンでしたが、なんと二人は右寄りの中央、私の席の真ん前の床に座り込んで演じたのでした。ライブで二人の名演が目前で・・・あまりの贅沢さにいったい何に感謝していいのやら・・・ドラマ「ホロウ・クラウン2」でのソフィー・オコネド(とにかく凄かったんです!)しか知らない私には、エリザベスの大人しさには意外でしたが、その分ジョン・プロクターが激しい感情の渦となっていたのでバランスはあれでよかったんです。

シアーシャ・ローナンのアビゲイルは、強くて存在感のある少女達のリーダーでした。愛する男ジョンの前でも媚びることもなく自信たっぷりの少女は現代的で好感が持てました。彼女の、いわゆるハリウッド風ゴージャス感とはまた違う輝きは、映画「つぐない」でも無垢な行動で大人の男を破滅に追いやりましたが、どんな悪いことをしても悪女には見えず聖女に見える貴重な存在感があります。

しかしそれでも、話の最後にはアビゲイルの立場はどうなの?という疑問がどうしても私には残ります。プロクター夫妻もひどい目にあったけれど、アビゲイルの立場になれば、不倫の相手の奥さんを憎むのは当然で、そもそも17歳で初めての恋の相手が行きずりの人ではない同じ家に住む真面目な男だったら、愛を信じるのが普通ではないの?そしてその点はこのリバイバル版でも残されたままでした。でもそれはアーサー・ミラーの脚本のことですので今は追求しません。

とってもとっても重い話にキラキラと魔法の粉をかけてくれたイーヴォ・ヴァン・ホヴ、前作の「橋からの眺め」の方が完成度は高く見えるけど、個人的に好きなのはこっちです。それは、もう好みの問題だと思います。





The Crucible のサイン

2016-07-19 21:53:00 | ベン・ウィショー
ブロードウェイ「The Crucible」の千秋楽に合わせた渡米から戻りました。

ツイッターでリアルタイムアップデートをお楽しみいただいたでしょうか。
PCサイトからご覧になってる方は左サイドのツイッターをスクロールして遡ってもご覧になれますよ。

千秋楽はマチネだったので幕が降りて劇場を出た夕方の6時頃でもまだまだNYは明るくて、ステージドアからファンサービスに出てくださった俳優さん達をよく見ることができ、サインもいただけましたのでまずはご報告としてそれだけ今日アップしますね。



上から、キリアン・ハインズ(ダンフォース副知事)、ジェイソン・バトラー(パリス牧師)、Ashlei Sharpe Chestnut(スザンナ・ウォルコット)、シアーシャ・ローナン(アビゲイル)、Erin Wilhelmi(マーシー・ルイス)、Michael Braun(エゼキエル・チーヴァ)

ベン・ウィショーさんのはこちらの持参した写真に。



私のDVDコレクションを渡米の前日写真に撮ったもの。ご一緒したMayumiさんによると、ウィショーさんはこれを見て「おお~~」って反応してくれたんですって。私は本人を目前にした緊張のあまり全然聞こえてなかったのですが、聞きたかった・・・(涙)

では旅のその他のことはまた追ってアップしたいと思います。



NY行き前日

2016-07-12 21:11:00 | 異文化


夫のケガの回復も順調です(まだ流動食ですが自分で作って食べてます。今日は私と娘のディナーも作ってくれました)ので、やはり予定通りNYへ明日出発します。やっとウィショーさんとシアーシャちゃんの「The Crucible」を見に行けます。

今回のNY行は、夫のケガがなくても娘が中学校3年で受験生なのでやめておこうかな~とも思いました。でもまあ1週間ですし、私がいたらその分勉強するわけでもなし、夏休みが始まったら部活用にお弁当作りがあるのでその前に帰国するようにしたので、夫が私の留守中ディナーだけ作ればいいからなんとかなると決意したわけです。

私なりにケガの具合が思わしくなければキャンセルの覚悟もしていたのですが、案の定、実の母に私がNYへ行くと話したら、「ケガした夫と受験生の娘がいるのにおかしい、反対だ。キャンセルするべきだし、そもそも計画すべきでもなかった。娘にこれからお金もかかるのに何を考えているのか。自分のことだけ考えて家族のことを考えていない」と怒られました。しょぼん。

それなりに私も考えたのですけれども、私がこの旅行にかかるお金を貯金したとしてもそれで娘の人生が変わるわけでもないし、私がこれでハッピーになれば、行かせてくれる娘や夫のために喜んで色々やろうという気にもなれるものです。

しかし母の世代の田舎の労働者の女性は、海外旅行とはよっぽど余裕のある人だけがするもので、まさかブロードウェイの舞台を見るためだけに行く人がいるとは想像もできないに違いありません。私が物心ついた10代の頃から私がやることは「浮わついて計画性がなく甘い」と母に嫌われてきました。オタクの考えることなんて理解できないだろうし、女性は自分を犠牲にして家族のために生きるのが当たり前なんでしょう。

うちの夫は私から見ても「自分が好きなことだけしてる」タイプ。経済的な安定はないけど心が自由というか、私の母と正反対です。もしかしてだからこそ結婚したのかもしれません。ずっと実の母に否定されてきた私の価値観をシェアできる人として。

まそれは置いておいて、この年になっても親に怒られて辛いけど、怒られたからキャンセルするのはもっと辛いので行ってきます。